Atom Heart Mother
00年国内盤(つまり94年デジタル・リマスター音源)から乗り換えた。注目の11年リマスターだが、音圧は上がった。しかし、まだ「おせっかい」と本作の新旧CDを聴き比べただけだが、ビートルズの09年リマスターの時ほど、格段に音質が変化したとは感じられない。本作に関しては、特にコーラスを前面に出してバンドの演奏がバックにまわるとき、そのバックの音がむしろ籠り気味に聞こえる。フロントとバックの差を意識してめりはりをつけたせいか?
ピンク・フロイド史においては、彼らのプログレの雄としての地位を盤石にした歴史的な作品。オリジナルLP盤リリースから40年以上たっても、ブラスやコーラスとロックを融合させた壮大な作品として本作のタイトル曲を凌ぐ曲はない。
ヒプノシスのジャケット・アートも衝撃的で、本作以降フロイドとヒプノシスはコンビを組んで名声を高める。その記念すべき第1作。
長大なタイトル曲の他に、ブリティッシュ・トラッドの香り高いM2、M4も聞き逃せない。
オリジナルLPリリース45周年には、バンドだけによるタイトル曲のライヴ音源を発掘して記念盤を出して欲しいと思うのは私だけだろうか?