軒猿 4 (ヤングジャンプコミックス)
本作品は巻数を重ねるごとに面白さを増しています。今巻では厩橋城を巡る攻防(長尾軍VS北条軍、軒猿VS三ツ者VS風魔衆)に大きな動きがあります。また、旭と景虎との出会いが語られるのも見所です
相変わらずこの作者さんは絵が綺麗ですし話の構成の巧みさも素晴らしいです
キャラクター達の個性もお互いを殺すことなくうまく調和しています。旭はそんな面々に囲まれいい方へいい方へと成長していき、読んでいても飽きません。彼らの主君である景虎もいい味を出しています、陳腐な台詞でも彼が放つと何故か心に響きますね
ただし、本作品では長尾軍の面々は少なからず美化されているので関東における長尾軍の軍事行動に反感がある方からは少し評価が落ちるかもしれません。僕は長尾景虎が好きなので文句なしの☆5です。この作品を手にしようか悩んでいる人には是非手に取っていただきたいです
長くなりましたが、ここまでお付き合いくださりありがとうございました
軒猿 5 (ヤングジャンプコミックス)
月刊ヤングジャンプの休刊で第一部完ということになってしまいました軒猿(終了ではありません、あくまでも第一部完です)
雑誌からずっと読んでる自分からすると今巻は描き下ろしの小ネタ漫画が多くて個人的には結構楽しめました。
ただ休刊の煽りを食らってか、この5巻では｢小田原城の戦い｣と｢第4次川中島の戦い｣がダイジェスト風に描かれています。
その部分に関してはただただ無念としか言いようがないですが、単行本に作者さんも何時か必ず完結させますとコメントされているので
連載が再開されましたら今度こそ｢小田原城の戦い｣と｢第4次川中島の戦い｣はもう一度詳しく描いてほしい、と個人的に思います。
そして今後主人公である旭がどんな忍びに成長していくのか、彼のゆく道は果たしてどうなるのか、それを期待しながら
今はただ第二部再開を待ちたいと思います。
軒猿 3 (ヤングジャンプコミックス)
やっと登場した武田信玄、そして北条氏康とその忍び風魔小太郎は「こう来たか！」と思ってしまうもの。好き嫌いはあるだろうが、驚きはなかなかだと思う。
そして相変わらずの凄惨な描写に、さらに磨きがかかっているのもまた良い。
主人公の成長は素晴らしく、大きな歴史の渦の中で必死に奮闘する小さな体は涙ぐましくもある。
主人公側の総大将・長尾景虎の活躍ぶりにもそろそろ期待したいところか。
巻末に武井宏之氏による主人公のイラストが収録されているのもまた楽しい。
軒猿 1 (ヤングジャンプコミックス)
特殊な集団の中に単純かつ前向きな主人公が入り、衝突や葛藤を繰り返しながらも立ち止まることなく真正面からぶつかって行く…という王道主人公成長物語の第1章。
美麗な絵柄ですが、戦国時代の過酷さ、非情さ、残虐さなどは直球描写してあり、生ぬるさは微塵も感じさせません。
ですが、主君である長尾景虎（上杉謙信）にとことん忠誠を誓う個性的な忍び達と、そこに現れた幼い主人公の少年漫画的な描写のおかげで娯楽作品としても十分成り立っていると思います。
次巻以降にも期待を込めて星5つ。
