活きる 特別版 [DVD]
激変する時代の政治や思想にもまれながら、愚かしい政策であっけなく失われる普通の人々の慎ましく、身の丈の幸せ。それでも絶望という感覚さえどこかにしまいこみ、生きていくことこそが人に与えられた義務なのだろうか。神がかり的に傑作をこの世に送りつづけている、チャン・イーモウ作品に見逃しは許されないと痛感。
「塞翁が馬」的な話が展開していくのかと思ったが、不幸のほうが多い、多いが淡々とストーリーが進むために気付けば低温火傷のようにいろんな感情が混ざり合いながら深く心が満たされてゆく。「覇王別姫」で知的な京劇パトロン役の(グオ・ヨウ)が小汚いそこいらのおっさん役ですごくいい、コン・リーは何をやらせても遜色ないです。中国映画でいつも思うのは子役にものすごい美少女や美少年がいるのだけど、大人の役者にはそのテのルックスの人がまったく起用されない、不思議。
絶望の果てに昔の罪を償いに来た友人に「おまえはうちに借りがあるんだ、めったなことを考えちゃいけない」言った本人たちも言い尽くせないほどの不幸に見舞われていてのこのコトバに、生きていくのは大変だし悲しいし辛い、でも生きていかなきゃね。と言われてる気がした。
古武術forSPORTS 2―わかる、できる、スポーツに活きる! (SJテクニックシリーズ No. 60)
古武術forSPORTS 1が素晴らしいすぎたので、こちらも買ってしまった。
買ってよかった。
武道をやっている私にとって、一生の宝、一生の教科書になる本である。
著者の古武術セミナーへ参加する予定だ。
生きる漢字・語彙力
「生きる」と「漢字」、「生きる」と「語彙力」がナチュラルにいっしょになっている。
確かに、生きる気のある、言葉がつまっているなあと思う。花は植物の【セイショク】器官だ。とか。古傷が【ロテイ】しちゃったように見せるのがコツなのよ、とか。
予備校生の頃の、すぐに言葉にじいん、ときちゃっていた感じを思い出した。
シンプルに生きる―変哲のないものに喜びをみつけ、味わう
著書の冒頭に
「女性たちに贈ります」とのコトバ。
おいおい、俺男なんだけど!?と
おもわず、仰け反ってしまいましたが、
化粧品の章を除けば男性にも通じる
内容になっていて何の問題もありませんでした。
「物質だけでなく、心からも不要な物を捨てて
スッキリとシンプルに生きてゆきましょう!」が今著の趣旨。
「1年以上使用していないものは捨てましょう」
確かに今座っている椅子から周囲を見回しただけでも、
1年以上使用していない物や、ずっとそこにあったから、
それだけの理由で放置されている物が視界に入ってきます。
捨てる瞬間までは、
もったいないな、との思いが頭をよぎりましたが、
いざ捨ててみると、元の位置に新しいスペースがうまれ、
それまでの執着心が嘘のように清々しい気持ちになっていました。
これは、近々にもでも大廃棄デーを設けたほうがよさそうです。
もちろん、今著は廃棄リストには、載っていませんよ♪
生きる技法
著者が、配偶者や母親から自立する過程で、感じ、考え、心から納得したことだけを記している点で200頁に満たない小冊ではあるが、非常に読み応えのある内容となっている。
人が二人以上集まればそこに力関係が生じるのは世の習いであり、我々は恐怖や不安から自ら進んで隷属を選ぶのである。
著者は、自分が欲すればそのような状態から脱して、「自己愛」ではなく「自愛」に基づいた「創発的」な生き方ができると説く。
要約して書くとありがちな人生論にも思えるが、生死のギリギリの所から、「コペルニクス的転回」により新たな生命をつかみ取った著者自身の言葉を読めば勇気が湧いてくる。おそらく、言うは易く行うは難しではあるけれども。
いい意味でおよそ学者らしからぬ著作である。アカデミズムの窮屈な枠に収まりきらないであろう著者の今後に要注目。