ふたりのロッテ (岩波少年文庫)
私は子どもの頃に高橋訳で、夢中になって読みました。しかし、我が子に読み聞かせると、表現が古風なので、ぴんとこない様子。
試しに池田訳を読み聞かせたところ、こちらは現代の文章なので、一生懸命聞いています。
大人にとっては、読み比べも楽しいですよ。
ふたりのロッテ (ケストナー少年文学全集 (6))
児童書にしては、現実的な内容を扱っているところが驚きでした。 お互いの存在を知らなかった双子の姉妹が、夏の林間学校で偶然に出会い、 入れ替わって自分たちの両親に会う話が斬新で、最後はあたたかい気持ちになれました。 双子の一人のロッテは、母親と過ごしていましたが入れ替わって指揮者の父親のもとに 帰ります。父親がオペラ「ヘンゼルとグレーテル」を指揮するのをみながら ヘンゼルとグレーテルは貧乏だったから捨てられたけれど、自分たちはなぜなのか と考える場面があったり、親は親の目線で書いている部分もあり、家族についても考えさせられます。 ケストナーの作品は、おとぎ話や想像の世界ではなくて、普通の子供が主人公 であることに魅力があります。 それにしても、高橋健二さんの訳を読み慣れましたが、別の人が訳をすると どうなるのか読んでみたいものです。今読み返すと、「・・・なんですもの」とか 「・・・だわ」という口調の世界なのです。今時の子供ならどう感じるのか、 古臭いと感じるのでしょうか。それでもこのお話の良さにふれてもらいたいと思います。 映画は、2種類出ていますが、ドイツ版がおすすめです。
ふたりのロッテ [DVD]
これのアメリカ版THE PARENT TRAP(ウォルト・ディズニー)も比較したが、あくまで子供向け。こちらの方が感動が深いし、大人も楽しめる。更に、ドイツ語の勉強にもなる。絶対 お薦め。
ファミリー・ゲーム [DVD]
わたしがこの映画を見たのは中学生くらいだったと思います。映画中に出てくるサマーキャンプやピアスを開けるところ、フェンシングの様子などはアメリカやイギリスの子どもたちの生活をよく表していて、愉快で騒々しくっておしゃれ!そのおかげで当時のわたしはかなり海外に憧れました!馬を乗り回したり、おしゃれな服をたくさん持ってたり、母親はデザイナーで、父親は大農場経営で金持ちなど現実ではありえない展開もちょっと夢見がちなと思うけど、そこがディズニー映画!こんなことがあったらいいなとファンタジーな気分に浸れることまちがいなし!!英語の発音もすごく聞きやすいので、勉強にもなると思いますょ☆
Das Doppelte Lottchen
エーリヒ・ケストナー著「2人のロッテ」原書。入門書や絵本レベルを卒業し、手頃な副読本を探している1〜3年目のドイツ語学習者にお勧めの一冊。両親の離婚で赤ちゃんのとき引き離された双子の女の子が林間学校で偶然出会い、衝突し、双子と分かって仲良くなり、入れ替わり、そして・・と、小説作りのセオリー(起承転結)で展開する他愛ないストーリーなのだが、読み進むほどになぜかジーンとなって引き込まれてしまうのがケストナー。 DRESSLER社のハードカバーは、装幀、紙質、活字ポイント、挿絵すべてが良く調和し物理的に心地良く読める。ドイツ語学習者にとって幸いなことに、OETINGER社から原書のスクリプトを忠実に短縮編集したCDがある(47分)。欠点は余りにも抜粋し過ぎだが、絶妙の配役・迫真の朗読は、それを補って余りある。会話に使える表現多し:ISBN:3789101362。 ごく最近、edel Kids版で映画からの68分CDが出たのでとりよせてみた(9783898556293)が、残念ながら原書からは全く離れてしまってサブテキストには使えない(それ自体は悪くないが)。 なお、DERSSLER版で敷居の高い人にはKLETT社の簡約版も(挿絵は酷いが)意外と内容はまともなので先に買ってもいい:3126756808。 対訳には、岩波から邦訳あり。なお、邦訳を買うときは簡訳版でないか注意が要る。