A SIDE~大好き!~
デビュー以来のファンで、その存在(または活動)が、どうもずっと気になるアーティストの一人である。
そんな彼女が、ライヴ盤を経て、2年ぶりにリリースしたオリジナル・アルバムがこちら(通算6作目)。
今回は、これまでのフュージョン調の彼女のスタイルに、新たなアプローチも取り入れ、サウンドはバラエティーに富んでいる。
「(ファンからの)期待や(自身の)願望など、いろいろあるけれど(←ここまでが英語)、(ここから日本語で→)一番大事なことは、自分を信じること」と語る彼女。それを表したのが、こちらというわけだろう。
今作での曲数は、全9曲 [ 収録時間:40分47秒 ] と少ないものの、結構気に入るものが、個人的には多かった。
先述した言葉は、彼女のミニ・ライヴ&サイン会で、聞くことができたものの一つである。
実際の彼女は、声はCDのとおりだが、キーボードやギターを弾く姿は、意外にも大胆で、現在も勉強中だという日本語を、ファンとのコミュニケーションに多用し、親近感を感じさせるものであった。そういった姿勢も踏まえ、想像以上に(えくぼも含め)キュートで、細く、チャーミングな人であった。
筆者自身、時折、海外アーティストの来日ライヴへ行くことがあるが、CDだけでは感じ取ることができないものを見るのが、やはりライヴの醍醐味であると、彼女のライヴを見て、今更ながらであるが、改めて思った次第だ。
そのライヴでは、今作から 「1. Who ? 」、「2. Daisuki 大好き 」、「 6. Who Sees Me Through 」、「 9. Stay Another Day 」と、全4曲を披露してくれた。
ライヴ同様、実際のこちらのアルバムでも、1曲目の「 Who ? 」 で、聴く者のハートを掴むことだろう。
2曲目の「 Daisuki 大好き 」 では、いつものように、サビに日本語で、「♪〜大好き、私はあなたが大好き〜♪」と持って来ているが、この使い方が、我々日本人が使わないようなスタイルで歌っているのが面白い。
また、4曲目 「 Love 2 Love 」 は、リリース作としては、前作にあたる「ジャパン・ツアー・ライヴ・ 2009 」で、先駆けて披露されていた楽曲で、オリジナル・アルバム初収録。ライヴ盤とは違い、ここではラッパーをフィーチャーしたものだが、意外に合っている。
そして5曲目、甥っ子に書いたという「 Song for Johannes 」では、デビュー作に収録されていた「 The Voice Within(クリスティーナ・アギレラのカヴァー) 」や 2nd 作 「 Tsuki 」収録の「 Towani 」に代表されるように、スローなものを歌わせれば、相変わらずしっとり聴かせてくれる!それが、この人の最も強い武器である。
「3. In time 」、「6. Who Sees Me Through 」、「8. The Place You Took 」、 「9. Stay Another Day 」は、フォーク調で、心地良いものが多い。
このように、曲数は少ないながらも、聴く者にとっては、楽しませてくれるものとなっているのではないだろうか。
なにより彼女自身が「今までのアルバムの中で、一番 Daisuki !」と語り、プロデュースを務めた増崎氏も自信作という一枚。
そんな彼女の生の姿をより感じたければ、先のライヴ盤を聴いていただければ、その感触が少しでもわかるだろう。
ちなみに、この後のビルボードでの彼女のライヴへも行く予定にしているが、その場で、同じファンの方々と、彼女の音楽をシェアできれば、幸いである。
〜ライヴ鑑賞後、追記〜
前日の名古屋ボトムラインでのライヴ( U-stream で配信 )、そして翌日のビルボードでのライヴは、共に大盛況であった。
また、日本へ来る飛行機の中で見て、思わず泣いてしまったという邦画「涙そうそう」の同名曲の全編日本語によるカヴァー、「 Can You Feel The Love 」、サビが日本語で「♪ 平和の世界〜 ♪」と歌われる「 Heiwa 」と、未発表曲も満載で、あっという間に終わってしまった!
後者のビルボードでのライヴにおいては、アンナ自身「楽しくて、仕方ないわ!(英語)」と、何度も連発。仕舞には、「もう帰りたくないわ!(英語)」と言ってしまうほどで、彼女はもちろんのこと、サポート・メンバーも非常に楽しそうに演奏しているのが、印象的であった!
Anna, you made me smile, much happier ♪♪ Mange Tak ♪ See you on your next tour !!
尚、このアルバム・タイトルからわかるように、レコードのA面を意識しており、同時に、どうやら「 B Side 」 も存在するような、含みを持たせた表現(の記事)がある。
パット・メセニー・グループ スピーキング・オブ・ナウ・ライヴ・イン・ジャパン [DVD]
メセニーグループは当初、メセニー、ライル・メイズ(key)、マーク・イーガン(b)、ダニー・ゴッドリーブ(ds)、というメンバーだった。ボーカルを加えてワールド・ミュージック(無国籍?)色が強まり、「Offramp」(出たときの邦題は「愛のカフェオーレ」)からベースがスティーブ・ロドビーに変わり、「First Circle」からドラムがポール・ワーティコになっている。このリズム体で黄金時代が始まり、「Still Life」(87年)でメセニー・グループ路線の完成をみることができるだろう。その後のメセニーグループはリズム体を固定して音楽的発展を図っているように思えたが、「Speaking of Now」ではポール・ワーティコ(ds)を解任しアントニオ・サンチェスを加え、さらにボーカルにリチャード・ボナを迎えている。これらのメンバーを加えてさらに地平が広がったと、メセニーはインタビューで答えている。
メセニーの目指すのはいわゆる「ワールド」な音楽ではなく「シンフォニー」のようだ。アーティスト=パット・メセニーに敬意を表し、本作を推する。
フロム・ゲンスブール・トゥ・ルル
「もっと父ゲンズブールを知ってほしい」そう語っているルルの思惑通り、セルジュゲンズブールのことを深くは知らなかった私は、このアルバムによってゲンズブールの世界に引き込まれました。ルルにありがとうと言いたい。彼を支えるミュージシャンによってアルバムはよく仕上がっていますし、ゲストのイギー・ポップが素晴らしいアクセントになっています。ただルル本人についてはあまり期待しない方がいいと思います。
Reverence
ベーシストとしてもジャコの再来と言われているように、有名な方ですがこのアルバムを聞いて、ベースはもちろん歌も素晴らしく彼のミュージシャンとしての才能を十分に感じました。どの曲を聴いても心を和ませてくれまた、ボナの世界に自然と引き込ませてくれる様な、そんな魅力を感じました。もちろんベースにおいても素晴らしく、6曲目で聞かせてくれるソロは凄いです!!すべてにおいて聞き所満載なので、今後も注目して行きたいなと思いました。
The Three Primary Colors
若手ギタリストでは露出度が一番多い存在だけに、聴き手も過大に期待してしまう。だから、肩透かしを食らうのだ。1曲目を聴いた印象は「パット・メセニーの初期みたいな曲だな」と思った。今度は3曲目になると「少しジョージ・ベンソンみたいだな」となる。なんか、上手いけれどインパクトに欠ける。TKYのアルバムは凄く良かったけれど、小沼自身のアルバムは一回聴いたら「こんな感じか」で終わってしまう。以前、NHKで放映されたTKYのライブは本当に凄く良かった。小沼の作曲面が弱いと今回も感じてしまった。ピアニストやホーン奏者を向かえて小沼バンドでも組んだ方が聴き手は楽しめるに違いない。