リンダキューブ アゲイン
リンダはグロい。リンダは画面がしょぼい。リンダは不親切。リンダは下品。リンダは非倫理的。
いろいろ欠点があると思います。
私の友人の間でも評価は半々、といったところでしょうか。
でも、そんな欠点の数々は、プレイを続けるうちに欠点ではなくなりました。
私はリンダキューブが大好きです。
8年後には確実に滅びる星。順に星を脱出していくため、年を追うごとに減っていく人々。
そんな星に突然落ちてきた箱舟の乗務員となるケンとリンダ。
やることは「動物をできるだけ捕まえて箱舟に乗せ、箱舟を発進させる」
ただ、それだけ。
この設定は変わらないままに、3つのパラレルなシナリオが描かれます。
シナリオ毎に新しい世界が開け、そこで出会う人も街も動物も、気持ちの良いものばかりではありません。
むしろ、さわやかなものなんてほとんどありません。
でも、利己主義ですさんだ人々や、すさんだセリフや、気持ち悪い動物たちや、
そして密猟や密売や解体や、そんなすべてが一体となって何とも魅力的な、
何かのマネではないリンダだけの世界をつくりあげています。
そうして描き出される世界の、なんと生々しいほどに生の輝きに満ちていること!
このゲームのテーマは「愛」だそうです。
このキショクワルイ世界の中に確かに存在する「愛の根源的なカタマリ」みたいなものをぜひ感じてみてください。
そして、クソ生意気で暴力的で口が悪くてスタイル抜群でメシをうまそうに食べるリンダのそばに、
何があっても居てあげてください。そう、例え何があっても…。
リンダキューブ 【PCエンジン】
まず、単純なRPGでないところがいい。
自由度も高いのだけれど、そのぶんやり込み要素もあって
ウカウカしていると、BADエンディングになってしまう。
ストーリーはかなりダークな部分がありで、やり始めると
ぐいぐい引き込まれる感じ。
エンディングもランクがあるので、ベストなものを見るのには
まず、攻略本片手にやりこまなければきつい。
声優陣も高山みなみさんなど、とにかく豪華で、
グラフィックも個人的には◎です。
普通のRPGに飽きた人には、絶対お勧め。
今、発売されても絶対に、私は「買い」です。
CANNABIS WORKS―田中達之作品集
イラストレーターの、いわゆる「画集」って、絵自体はすごくよくっても、内容にボリュームが無い事が結構多いんです。
リンダキューブの絵がダイスキだったんだけど、内容については賭けのつもりで買いました。
開いてみたら、期待以上でした!
リンダキューブのイラストがとても沢山入っていた上に、ゲーム中に未使用で終わってしまったイラストや、絵コンテみたいなものが沢山でした。
他のアニメや作品に使われた絵、未制作ゲーム用のイメージイラストも多くて、小さいのも大きいのも、とにかく絵だらけ!ボブサップTシャツ用のイラストなんかもありました。サイコな感じの絵ばかりかな?と思うと、そうばっかりでもなくて・・・ムーミンや、不思議の海のナディア等もあったのは少し驚きました。
とにかくボリューム満点、田中達之ワールド全開で、大満足でした。
あとがきには、「いろいろかき集めて、どうにか一冊にまとまりました」とありますが、このボリューム感からいって、それが却って良いんじゃないかな?と思います。色んなものが見られるから。
何かの作品で、この方の絵が少しでも良いと思われた方は、是非購入をオススメします!
ハルカ 炎天の邪馬台国
ひょんなことから太古の邪馬台国の巫女ハルカに救世主として召喚された張政。
太古と現代、常識が違う二人だけれど数々の敵との戦いのうちに惹かれあい愛し合い結婚を誓う二人。
悲しいかな最後の最後の戦いで世界を救うために二人は離ればなれに。
現代に戻ってきた張政は、あの熱くて強烈な出来事の記憶が薄れていく中、日々鍛練しハルカとの再会を今か今かと待ち続け一年が経過。
再び二人が出会い、終わらなかった戦いに終止符を打つべく時を超える。
果たして、ハルカは張政の嫁となれる日は来るのだろうか?
ま、読めば全てが判ります。
前作を読んでいなくとも前作の内容を忘れていても途中に回想が十分に入っているので楽しめますよ。
透明の猫と年上の妹 <3LDK-RPG>
ライトな文体、分かりやすい内容。
非常に口当たりがよく、届いたその日に一気に読んでしまいました。
作者は「俺の屍をこえてゆけ」「リンダ」でおなじみの桝田省治氏。
氏の論理的なシナリオ構成と丁寧な伏線はこの本でも健在です。
ややグロテスクな描写もありますが、内容は至って王道。いわゆる「お母さんを助ける為に子供ががんばる」ってやつです。
氏の世界観、人生観、人間観を色濃く反映した一冊だと思います。
王道である以上結末もあるていど予測がつきますが、これでもかというくらいに読者を誤った方向に誘導してくるのでのめりこんで読むことができます。
読み仮名もふってあるので、お子様にも薦められる逸品です。
親子で読まれてみてはいかがでしょうか?