モリのアサガオ―新人刑務官と或る死刑囚の物語 (4) (ACTION COMICS)
郷田マモラ氏の作品は、「生と死」を扱った作品が代表的です。
前作の「きらきらひかる」「マコト」では、死者(被害者)の側からの生きることの意味が出ているでしょう。
本作品は、反対の加害者の側からの生きることをの意味が出ていると思います。どちらにも言える事は、死とは結果論であるが、生きた証でもある、生き方を考えようということだと思います。特に、3巻の「星山」の死刑執行までの過程は、本当に、泣けます!!
どの作品も、涙が出る、一品です。
個人的には、おまけマンガが、面白いです。
モリのアサガオ―新人刑務官と或る死刑囚の物語 (1) (ACTION COMICS)
死刑の確定囚を担当することになった新人刑務官の目を通して
「死刑」の存否について考える。
第一巻では先輩刑務官が
「わしら(刑務官)の仕事は(死刑囚に)気持ちよう、死んでもらうための
いわば、サービス業みたいもんでんなあ。ははは」
というセリフがドキッとする。
ひとつ。物語の展開をするためと「女を出す」という鉄則からか、
刑務官には恋人がいるが、こういうう設定は見えすいていて好きではない。
とにかく2巻目を買う動機は十分ある第一巻である。
裁判員時代に死刑を考える (岩波ブックレット)
本書の著者である、郷田マモラは裁判員制度と死刑旬について書いた『サマヨイザクラ』『モリのアサガオ』の著作を持つ。
もう一人の著者竹田昌弘は、共同通信の幹部。かつては社会部に所属するバリバリの事件記者であった。
その二人が対談しまさしく正『裁判員時代に死刑を考える』
死刑を下さねばならない裁判員の重圧は。
死刑は果たして抑止力となっているのか。
終身刑は死刑の代替としてふさわしいのか。
そして、被害者家族の処罰感情はどうするのか。
モリのアサガオ―新人刑務官と或る死刑囚の物語 (6) (ACTION COMICS)
平成16年5月21日「裁判員の参加する刑事裁判に関する法律」が成立し、公布の日(平成16年5月28日)から5年以内に裁判員制度が実施される予定だそうで、実際に自分が人を裁く立場となる日が来るかもしれません。
裁判員制度の対象となる事件にはもちろん殺人事件も含まれます。
そういったことを踏まえてこの本を読むと、人を裁くことの意味を改めて考えてしまいます。
主人公の及川直樹が一巻で「たったひとり心を許せた友」と呼んだ死刑囚渡瀬満との関わりがようやく本格的になったようで次巻が待ち遠しいです。
それにしてもこの6巻の帯、素敵過ぎ(笑)。
モリのアサガオ―新人刑務官と或る死刑囚の物語 (3) (ACTION COMICS)
全編通して泣きますが、3巻を手にして読んだ時、涙が止まりませんでした。
たとえ人を殺めたとしても、
誰かを傷付けたとしても、
それが遅すぎたとしても、
ひとつのきっかけで人間は変われる。
現実世界で生きる自分達にそう伝えてくれる作品です。