神戸在住(7) (アフタヌーンKC)
7巻はとにかく重い。陰鬱に沈んだエピソードが続き
読み進めるのも一苦労かもしれない。
それだけに6巻から7巻にかけて大きな出来事があったわけだが・・・
2話分の書き下ろしが入っておりお得な感じ。
最終話にでてくるカーレーターは楽しい乗り物です。
あれだけのために須磨浦山上遊園まで行く価値があるほど
ユニークな乗り物なのだ。
ぜひ7巻を片手に行ってもらいたい
神戸在住(2) (アフタヌーンKC)
主人公辰木桂とそれを取り巻く人々の日常を描いている。
特に、学校での様子は思わず自分の学生生活を思い出させるかもしれない。
また、作品内では何冊かの小説が登場するが、
それらを実際呼んでみるのも、おもしろい。
神戸在住(4) (アフタヌーンKC)
この巻では桂の友人について多く語られています。
少し具体的に書くと
鈴木さんの話、洋子さんの話、体育の友達の話、高校の友人の話、上級生との話等の友人たちとの日常
癖の話
たけい君の話
日向さんとその周囲の話
個人的高感度No1の林は出てこねえ。三巻で出すぎたから?
この漫画、ピース電気店もそうだけど途中で出てくる人物も昔の巻からちゃんとコマに登場してるんだよね。考えて出しているのか後付かは判断しかねるけど。読み返すときのちょっとした楽しみです。
以下ネタばれを含んだりします。読んでない人は見ないで。先入観持って欲しくないので。ついでにこの巻とはあまり関係ない内容だったりするかも。
髪形の変化で時間の流れが感じられますね。特に桂と洋子。続けて読んでいたら気づかんかった。
この漫画に出てくる登場人物は多かれ少なかれ辛いモノを抱えている。その象徴として震災があるように感じる。
六巻でエリックが和歌たちに語っている、二世の孤独ってヤツ。分かる気がするんだよなあ。
そんな人達があんなに明るく毎日を暮らしているのをみると漫画だけどなんかもう少し頑張ろうかなあなんて思ったりする。
友田さんは神戸在住の中でもかなり特殊な位置にいると思う。物理の院生という身分もさることながら、皆から一歩離れた所で付き合っており、その台詞、行動や登場の仕方から、桂のお姉ちゃんの様なのである。まあ、これは研究室の皆さんにも言えることだと思うけど。
桂の人間関係は殆ど理想的で羨ましい限りなんだよな。あの輪の中に自分も入りたいなあ。
つーか。就活。卒論。問題山積み。気分転換はここまで。な私としましては、桂はどこに就職するのか。やはり、卒業で終わりなのか。気になるところです。時間空いたらまたかこ。
からん(7) <完> (アフタヌーンKC)
真の天才だが体格的に劣る九条とその打倒目標の凡人ながら体格と柔道経験に勝る金春の試合をクライマックスとした最終巻です。
勝者と敗者のコントラストと結果のフォローをこれ程豊かに描いた作品を思い出せません。
描き下ろしのエピソードは並の作家でしたら充分素晴らしい。
作者が今迄放置していたキャラクターに対して責任を取る律義さも涙がチョチョ切れますし、特に柔道部一年の間に団結が生まれる瞬間の描写は身震いをする程なのですが、もっと時間が有れば、小学生でクラスメイトに援助交際を強要するキャラ「コナカ」の背景にも細かく触れられたのではないかと惜しくて堪りません。
こう言う都合の良い悪役の使い捨ては一流の脚本家の作品でも良く見られるので仕方が有りませんが、如何にも取って付けた様で、木村氏の作風からすると違和感が有りました。
木村氏にもっと時間と頁を与えて描かせて欲しいと思いました。
指導者視点や大人の恋愛、なおかつ政治や地域文化も絡ませた今迄読んだ事の無いスポーツ漫画でした。
物凄く堅苦しいお嬢様高校なのに、実に生徒に自活させる雰囲気が意外で、超体育会かつ放任主義に見える柔道部顧問小浜先生の生徒が知らない所で要所を締める名伯楽振りも素晴らしかったです。
これだけ色々伏線をしっかりと考えている様子が読者にも解りながらも終了するのが身悶えをする程惜しいです。
巨娘も大好きですが、惜しい、如何にも惜しい。
巨娘(1) (アフタヌーンKC)
身体も態度もデカイ男前な主人公ジョーさんと周囲の一癖も二癖もある人々が暴れ回るギャグ漫画。
支離滅裂に見えて妙に存在感の有る人物や物語はさすが『神戸在住』の作者。『神戸在住』とは点対称の様に正反対な作品ですが、真ん中の点にはちゃんと作者がいます。
主人公のジョーさんは目の前にある獲物は酒だろうと男だろうと情け容赦無く食っちゃう野獣な人なので、明けっ広げな下ネタも多い(脇役達も容赦無し)ですが、あまりその辺は気にせず一回手に取ってほしい作品。
コマの端々にまで文字が書き込んであるので読むのに少々、集中力と時間が要りますが、読んだ後は元気が出ますよ。