アクターズ・スタジオ DVD-BOX I(4枚組)
一人ひとり、この世界に入ったいきさつ、道のり、映画や演技への熱い思いがひしひしと伝わり、とても感動を覚えました!
特にバーブラ・ストライサンドは、もっと自己主張ばかりで扱いにくい女性なのかと思いきや、インタビュー中、とっても女性らしさ、かわいらしさがのぞいていて、特に「お腹空かない?」といってキットカット食べて大喜びするところなんて人間味溢れていて、見なおしてしまいました!
超かわいい〜んですね、話し方や仕草が・・・!
4人とも素晴らしく、共通しているのは、
俳優の隅から隅まで知り尽くしていないと、監督としてその俳優の持ち味が引き出せないなど・・・情熱がよっぽど無ければこの世界続かないだろうことが、とてもよく理解できました!
アクターズ・スタジオシリーズは、すべて観たくなりました!!
ダウト ~あるカトリック学校で~ [DVD]
カトリックの男性児童に対する性的虐待問題に関心があり、そもそも積極的な無神論者である私が、どちらに肩入れして観ていていたかは言うまでもないだろう。
本作品は、特に派手な展開もなく、ただ魅入っている間に終わってしまったというくらい集中して観てしまった。とにかく二人の演技が見もので、映画というのは、役者というのは、本当に凄いと思わせてくれる。また、ストーリーや演出に特別なところがないだけに、脚本と役者のどちらかでも一流より劣るくらいだったならば、急激に退屈な作品になってしまうであろう種類の内容であることに加え、カトリックが抱える問題や尼さんに関する最低限の知識はあった方が良いという前提はあると思うけれど、とにかく演技だけでも観る価値があるので、骨太の名作を観たいという人には、オススメできる名作。
敬虔なキリスト者がどう感じるかは知ったこっちゃないが、まあ観る価値あり。
ダウト ~あるカトリック学校で~ [Blu-ray]
1964年、小さなカトリック学校の日常的な出来事。映画化は困難と思われた。ベースとなったのは、登場人物わずか4人の室内劇だったから、映像的広がりがイメージできなかったと思われる。一般に本作品は、メリル・ストリープとフィリップ・シーモア・ホフマンによる火花散る演技対決が最大の見物の映画として広まっているし、物語の上でも二人が最重要キャラクターと思われている。しかしDVD特典映像で、神父に性的虐待を受けた疑いのある生徒の“母親役”ヴィオラ・デイヴィスが「実は、主役は私よ」と語っているのを見て、それがいかに間違った認識かを思い知った。
監督ジョン・パトリック・シャンリィはどうして中々才人で、二人の演技派俳優を使いこなし、若い二人の女優に素晴らしい演技を引き出した。だが「確かなことは何もないと、我々は人生を通して気づく。だがときに人は(不確実な状況で)行動を迫られる。不確実な世界で、確信を持つことの難しさを本作をとおして実感できる」という彼の弁にはがっかりした。不確実なことが“確実”であるかの彼のシンプルな発言は、むしろ作品を貶める。確信を持つことが難しいかどうか、それもまた不確実であると言わなければ、ホフマンの余韻を残した意味ありげな行動も、ストリープの鼻先で作るせせら笑いも、ヴィオラ・デイヴィスによる「どんでん返し」的告白も、途端に色褪せる。
真実はどこにあるか、が気になる人は、その時点で監督の罠にハマったと思いたまえ。
ディア・ハンター 【スタジオ・カナル・コレクション】 [Blu-ray]
今ソフトのクオリティ、スペックについて、皆さん、レビュー上で熱く語られているのを読んで、改めて今作をより素晴らしい状態で鑑賞したいとの拘りをお持ちの方が如何に多いか、同好の士として嬉しくなりました。
版権やコスト面と言ったビジネスとの兼ね合いや、物理的事情で乗り越える事が困難な問題もあるんでしょうが、ファンは見果てぬ夢を追い続けるもの。何度も煮え湯を飲まされたとの思いもありますが、ここは大きく前進と捉え、いつか、音響面でも満足出来るソフトと出合える事を祈りましょう。
映画マニアではありますが、AV面にはさほど造詣が深くない者としては、皆さんの意見は参考になりました。我が家の100インチ・プロジェクターにて鑑賞させて貰った限りでも、日本語字幕スーパーをオフにすれば、画質については、これはもう既存DVD盤とは比べ物にならない品質で、思わずため息をつきたくなるようなクオリティだと実感しました。
とにかくリアリスティックに拘り続けたと、撮影監督のヴィルモス・スィグモンドがかって語っていたように、灰煙立ち込めるくすんだ色調の製鉄所の外景と、溶解炉で働く作業員たちを煌々と照らし出す燃えさかる炎の明るさのコントラストが引き立つ冒頭から、ベトナムでのニュースフィルムっぽいざらつき感とシャープな感覚、そして故郷ペンシルべニアの雄大な渓谷のナチュラルでクリアな色彩美と、魅惑の映像美が堪能出来ます。
ロシアン・ルーレットのシーンがあまりにインパクトが強烈な今作ですが、実は、そこに行き着くまでの故郷ペンシルべニアでの彼らの日常や鹿撃ち、スラブ系結婚式などの生活の営みを丹念に描いたパートが記憶に残ります。
どなたか、今作をテアトル東京での青春の思い出の1本と書かれていましたが、自分にとっても、上京して初めてテアトル東京の70m/mの大スクリーンで鑑賞した記念すべき作品でした。スタンリー・マイヤ―ズのあの哀切かつ抒情的なテーマと共にエンドタイトルが粛々と映し出されても、ほぼ満席の客席の中、誰ひとり席を立とうとしなかった事が今も思い出されます。
そう言えば、テアトル東京繋がりでは、閉館時のラスト・ショーが、確か、やはり、マイケル・チミノ&スィグモンドのコンビによる「天国の門」でしたね。こちらも、乞う、BD化!