Dream Academy
'80s中期に[1]が米チャートの上位にランクされた事で注目された英バンド、ドリーム・アカデミー。その[1]を収録したデビュー作が本作('85年作)。
ピンク・フロイドのデヴィッド・ギルモア他がプロデュースにあたった事も話題の1つだったのですが、何よりも、その大らかで透き通るような楽曲性が何よりの特徴だと思います。
例えば[1]はそのタイトルと曲調がシンクロし、行った事もない北の街での生活といったものへの想像を見事にかき立ててくれます。
元々一緒に活動していたニック・レアード-クルーズ(vo、g)とギルバート・ガブリエル(key)が"ベースやドラムに拘らない音楽"を目指し、そこへケイト・セント・ジョン(oboe、p、etc..)が加わる事で形成されたドリーム・アカデミー。そのコンセプトと本作で表現された美しさはなかなか見事なものだと思います。
多少、N.レアード-クルーズのヴォーカルに厚みと言いますか、心棒が通っているような安定感(安心感)のようなものが薄いかなぁとは思います。とは言え、曲調からすれば寧ろこれくらいの圧でよかったのかも知れません。
サムホエア・イン・ザ・サン...ベスト・オブ・ザ・ドリーム・アカデミー
90年までの約5年間に、3枚のアルバムを残して解散したドリーム・アカデミーのベスト。こうして18曲通して聴くと、ジョン・レノンの養子だったという中心人物のニック・レアード・クルーズの曲作りのうまさに改めて感嘆させられる。80年代のネオ・アコースティックの中でも、最も上質で流麗な音楽を作っていたことが分かる。紅一点のケイト・セント・ジョンのオーボエもさりげなく挿入されていて、彼らの音楽をより気品良くしている。
全曲素晴しいのだが、このCDでしか聴けないのが、当時12インチに収録されていたジョン・レノンの名曲「LOVE」のハレ・クリシュナ・ミックス。7分近くあるトラックだが、ジョン・レノンのバージョンをとても現代的に解釈していて、クラブなどで流しても気持ちよく踊れそうな素晴しい曲になっている。
それにしても、ニック・レアード・クルーズがその後、トラッシュ・モンク名義でクリエイションから一枚発表したきり、音沙汰ないのは、大変残念だ。その歌声といい、書く曲の美しさといい、音楽の申し子のような人だというのに。ぜひ復活を願いたい。
Remembrance Days / Different Kind of Weather
80’sネオアコの超名曲、Life In A Northern Town に代表される、
The Dream Academy は、3枚のオリジナルアルバムをリリースしました。
Life In A Northern Town を含むファースト・アルバム「The Dream Academy」は、
正しく超名盤で、CD化もされていますが、
地味な印象のセカンド・サードのCD単独発売は、現在ないようです。
そこで、この2枚セットを購入することになるのですが、
音質・音圧はそれほど悪くありませんので、おすすめです。
セカンド Remembrance Days は、少しマイナーな印象ですが、
コーギスの名曲「永遠の想い」EveryBody's Got To Learn Sometime のカバー収録です。
サード A Different Kind of Weather は、
これぞドリーム・アカデミーというに相応しい心くすぐる名盤で、
ファーストに負けてない内容だと思います。ジョン・レノンのカバー Love も素晴らしい。
80’sファン、ネオアコファン、彼らのファン、必携必聴の2CDセットです。
今となっては、2枚組アルバムという位置づけで楽しめばいいのではと思いますよ!!
通して聴くと、癒されること間違いありませんね。
Remembrance Days
前作「ライフインノーザンタウン」が大ヒット、87年の12月にリリースされたのがこのセカンドだった。内容は今の若者に「60年代にヒットした作品」と嘘をついたら信じられてしまうような素朴なメロディーの楽曲で、打ち込み全盛期の87年リリースとは思えない。リックアストリーやデビーギブソンと並んでPVが流されていた本作の「インディアンサマー」はチャートの中でも浮いていたように感じた。プロデューサーはヒューパジャムで、とてもヒューらしくない音だと思う。きっと、メンバーの意向で、「あえて、今の流行から外れた60年代後半〜70年代前半のレトロなサウンドでいこう」とレコード会社をあげて戦略を立てたのでは思う。ターゲットは当時の50歳前後のリスナーで「トラフィックのような懐かしい音」は受け入れられると判断したに違いない。しかし、結果は惨敗で、3作目を出すまで4年もかかり、その後は解散している。個人的には本作は失敗作とは思えない。アルバム全体的には前作よりも楽曲が良く、多くの楽曲の中から厳選された曲が並んでいると感じている。再評価される日が来ることを期待している。
Glee: The Music presents The Warblers
シーズン2の「第6話〜第18話」中で、ダルトン校のアカペラ集団「ウォブラーズ」が
披露した楽曲のみを集めたスペシャル盤です。
ジャケやデザインもダルトン校一色でまとめられていて、とてもオシャレです。
ブックレットの写真もカート、ブレイン、その他ウォブラーズのメンバーのみしか写っていません。
シーズン2関連アルバムの発売順で言うと
「Volume 4」→「The Rocky Horror Glee Show」→「The Christmas Album」→「Volume 5」
→この「The Music presents The Warblers」となります。(2011年5月現在、以降リリース続行中)
例によってサントラを先に聴くとネタバレになりますので、 ネタバレは避けたい!
という方は、第18話「Born This Way」を見終わった後の購入が望ましいです。
具体的なエピソードで言うと、カートがマッキンリー高校に戻るのを見届けた後、となります。
ウォーブラーズでリードをつとめるダレン・クリスのアルバム、と言っても過言ではないほど彼が目立っていますが、
カート役クリス・コルファーのソロやデュエットもありますので、gleekなら必携のアイテムだと思います。
ドラマ内では使用されなかった楽曲もボーナストラックとして収録されおり、
ウォブラーズの全てがこの一枚に凝縮された充実の一枚になっています。