達人空手家30に見る空手「技」の歴史 (BUDO-RA BOOKS)
著者の野沢氏は、伝統派に始まり、長年に渡り極真系のフルコンタクト空手の選手を。
その後は顔面ありの新空手選手、ムエタイへの挑戦までを経験した、まさに実践ある編集者だ。
山田英司編集長と共にフル・コム社のその”実践あり”から導かれたフルコンタクト空手の歴史と変革。
そして技術分析は非常に的確であり、またフルコン空手と実戦的技術との間の言わば”ミッシング・リング”を記したものであると言えるだろう。
「なぜ、初期の極真選手や大山総裁は後屈立ちや猫足立ちを使ったのだろう?」
「なぜ、顔面近くでは無く、腹部などに構えを置く伝統型は多いのだろう?」
そういったものが見えてくるのでは無いだろうか。
カラテカ・入江のコンパライフ 女子もう帰っちゃうの?
本屋で何の気なしに手にとってみたのですが、その場で少し読んで面白かったので購入しました。
大きな章の他に、細かく項目毎に話が区切られており、ちょっとした移動中などでも読みやすいです。
表紙や装丁から受けるナンパな印象はあまりなく、思ったより遙かに爽やかですっきりした読後感でした。
思わず声を出して笑ってしまった箇所もあって、入江さんの意外と笑いに対しても真面目な一面を垣間見た気がします。
昨今の泣き本ブームに真っ向から対抗する潔さ。嫌いじゃないです。
これからの忘年会・新年会シーズンで使えそうなネタもあり、ちょっと試してみようと思います。
ちなみに知り合いに入江流居酒屋判定チャートを試してみたところ、「自宅待機」でした。
格闘家に学ぶ体脂肪コントロール―なぜ格闘家は3時間で3kg体重を落とせるのか?
この本、かーなーりオススメです。
一般的に、体脂肪を燃やそうと思えば、運動に結びつくのが通常だと思います。
ただし、この本は体の仕組みから教えてくれる。
つまり、運動して体脂肪を燃やしやすい体に持っていく術を教えてくれるのです。
実践できるかは、個人の判断だと思いますが知識として持っておいて
損はないと思います。
格闘家の人もそうでない人にも、かーなーり読みやすくなってます!
スゴ過ぎる!おバカ映画の世界!!―アリコンが選ぶ爆笑のバカデミー賞作品大集合!!
世界観ではなく世界感。
知っているようで知らなかった世界を体感できる一冊。
パラパラと本を開いた瞬間、まるで大通りから一本わき道から裏通りに入って、ピンク色の電飾通りに迷い込んでしまったような感覚にとらわれる。
常識が常識でなくなる感覚。むしろこれが真実か。
しかし、どこか懐かしい。
はっきり言って知らなくても生きていける。
知らなくても金輪際困ることはない。
自分から進んで行くことはないかもしれない。
ただし、一度踏み込んで味を知ってしまったらまた足を運んでみたくなるそんな感覚。
身を委ねてみると意外と心地良いことに気付く。
現実を知る。と、視野が広がる。そして、一つの筋道が見えてくる。
失敗や試行錯誤は成功の母であるというが、
大衆からはおバカと蔑まれようが、なりふり構わぬむき出しの創作姿勢と商業主義に対する人間臭い苦悩も見えてくる。今や巨匠と言われる監督も通った道であったろうと想像しながら読むと感慨深い。
それがB級映画の世界か。
私は以前、「デスファイル」(=「デスノート」+「Xファイル」)というのを見たことがあったが、本書に取り上げられているのは、ほんのごく一部のB級映画であることが分かる。
著者はこの裏通りの世界の案内人であり、裏通りを知り尽くし人生の栄衰を共にしてきたような(まだ若いのに)老練なバックボーンを想起させる。
本書の圧巻は、
「マイケル・ジャクソンINネバーエンディングストーリー」でも
(「呪怨」+「輪廻」=)「怨廻」でも
コンパ芸人カラテカ入江もビックリの「全日本(一気)コール選手権」でもなく、
バカバカしすぎて初見で敬遠・放置しがちな事柄を掘り起こして、独特の語り口で付加価値を与えているところだろう。なんでも鑑定して一見ガラクタにマニア価格を査定したり、まるでボケてもツッコんでもらえない人を見事に救済しているようで微笑ましい。
読み終えると、装丁のイラストを見ても笑える(哀愁の表情、S→Zだったり、自転車のかごの中身はピカ○○ウか、右上のアリコンは友近に見える)
本書は見開きで1作品の解説、文脈の抑揚感、写真も豊富でコンパクトに読みやすい仕上がりになっている。
敢えて言えば、単行本ではなく雑誌の大きさで安価に定期的に売り出して欲しい作品か。
(電車とか持ち運ぶにはこのサイズが良いかもしれない。)
本も映画も作品のタイトルだけで内容を想像して、見ないのはもったいないと気付かせてくれる一冊。
大河にコップ一杯の水
独立行政法人国立青少年教育振興機構の調査によると、現在の中高生の5割が、周りに「なりたい大人」がいない、と答えているそうです(時事通信2008年6月29日16時30分配信による)。将来を担う子供達がこう答えるとは寂しいことです。
本書は、そんな子供達に読んでもらいたいし、他方で大人も「子供達がなりたくなるような大人」になるために読んでもらいたいと思います。「芯のある生き方」を垣間見ることができるでしょう。心にしみる一杯・・・そんな対談集です。