音の棲むところ~ジャズ・ボッサ
ボサ・ノバは『くつろいだ』『のんびりした』というイメージがあるのですが、このアルバムはなかなか『ハードでスリリング!』特にTania Maria のファンキーなピアノと歌がすごくいいです。これが『ジャズ・ボッサ』というものなのかどうか詳しい事は知りませんが、好みです♪
ところでこの『音の棲むところ』というシリーズには同時に発売された『サウダーヂ・バイーア』というアルバムもあるらしく、『バイーアをキーワードにセレクトされた選曲』という事でアントニオ・カルロス・ジョビンはもちろん、ドリヴァル・カイミ、カエターノ・ヴェローゾ、そしてガル・コスタも登場します。欲しいな〜!!!
アット・ジャズ・カフェ・ボサ・エディション
「@jazz cafe」シリーズからジャズの世界に入るつもりだったのに、気付けばボサノヴァ一色に浸っていました(笑)。
いつかどこかで聴いた耳慣れたジャズではなく、まったく未知のはずのボサノヴァ(イパネマ娘すら知りませんでした)に。まったく歌詞の意味の解らないはずの、ポルトガル語で唄うボサノヴァに。
何故でしょう…なんて問わずとも、理由はハッキリしています。
イパネマの娘をデュエットするジルベルト夫妻の、とろけるような甘い囁き。
ソ・ダンソ・サンバの「ヴァイ、ヴァイ、ヴァイ、ヴァヴァイ…」や、おいしい水の「ディバダバ、ディ〜バディバディ〜バ〜」など、簡単に口ずさめつつ、病みつきになりそうな愉快な歌詞。
とどめは「コール・ミー」の、電子オルガンによる、心弾ませずにはいられないトロピカルなリズム。
他にも軽快な「サマー・サンバ」やら、エリスとジョビンの掛け合いが楽しい「三月の水」やら…まさにボッサの宝石箱でした。
それでいて、解説書もブックレットになっており、詳しい。おかげで、ボサノヴァに対する基礎知識まで付けられ、すっかりボサノヴァに染められてしまったわけです。
ボサノヴァのオムニバスは幾つも出ていますが、名曲中の名曲を名演中の名演で、しかも余すところなく無駄なく集めたのは、これが唯一なのではないかと思うくらいデキのいいアルバムだと、今でも断言できる一枚です。ジャケットもお洒落なので、いつまでも大切にしたくなります。
ヴィニシウス 愛とボサノヴァの日々 [DVD]
ヴィニシウス、本当にすばらしいです。
大詩人でありながら、大衆音楽の作詞も数多く手懸け、そのすべてがすばらしい。外交官としても有能だったらしいです。
文学的には伝統を尊敬しながら大衆の心情に合う詩を作ったらしい。音楽的には年下のアーティストらと組み、白人音楽と黒人音楽を融合させ、洗練され斬新なリズムのボサ・ノーヴァやアフロ・サンバを作った。
偉大な人物にもかかわらず、気取ったところが少しもない。気さくな人物です。
映画では彼が愛と友情に生きた様が紹介されています。大酒飲みで女好きのヴィニシウスですが、人生は一回きり、地位や財産よりも「愛」に生きるべきと自覚していたんでしょうね。人生の意味を表面でなく、魂の深い部分から追求した人ということがよくわかります。
僕もヴィニシウスのように生きたい。