世界の大河 World River Cruising~河から見る世界遺産、秘境、壮大な大自然の数々~ [DVD]
世界の大河、がメいっぱい入ってるし、映像もそれぞれ見て楽しいのは確かですが、若干空撮が多いような…。大河を舟でゆったりとクルーズしている感じがもう少し欲しかったです。少なくとも買うときの内容のイメージはそうでした。まあでもビクトリア滝やコロラド川とか、空撮でこそ生きる場所もあって、一概にゆったりとしてればいいというものでもないですけど。ボリュームと映像の種類の多さは申し分ないと思います。
メコン川物語―かわりゆくインドシナから
メコン川流域は、交通の問題と政情の不安定さの関係もあり、一般人はなかなか訪れることが適わないエリアです。戦前日本軍がインドシナへ進駐した後も、様々な紛争やクーデターが起こった地域ですので、比較的取り上げる書籍も少なく、日本に良く知られていない地域の一つでしょう。本書は読売新聞東京支社写真部で、日本写真家協会(JPS)会員の川口敏彦氏が長い歳月をかけてメコン川流域の自然、人々、史跡などを撮りためた写真とそれにまつわるエッセイを1冊にまとめたものです。
メコン川流域は、中国、ミャンマー、ラオス、タイ、カンボジア、ベトナムの各国にまたがっており、それらの国境沿い流れることもあって、豊かな自然が残されている地域でもあります。本書でも多くの山岳民族の美しい民俗衣装が披露されていますが、インドシナ各地の多様性を物語っていました。
本書の一番の特徴は、全頁カラーで、見開き2ページのどこかに写真が掲載してあり、読みやすい本文と知られていない事柄を浮き彫りにしていることでしょうか。プロのカメラマンですので、芸術性の高い仕上がりですし、新聞社勤務ということですから、社会性や国民性への視線も鋭く、写真からその地域の問題点も明確に伝えています。
ミャンマー、カンボジア、ベトナムなど、多くの人々の悲しみが詰まった地域ですし、戦前、多くの日本人が亡くなっていった場所でもあります。本書で提示される平和で落ち着いた表情を見るにつけ、知っておくべき大切な地域の一つだということを改めて感じました。
水の知―自然と人と社会をめぐる14の視点
注目を集める「水問題」の全体像を俯瞰する上で参考となる一冊。生活レベルの水、環境問題としての水、ビジネスとしての水などについて、各分野の専門家により解説され、改めて水問題の深さ、またその範囲の広さを認識させられる内容。ただし、扱う分野(視点)が広すぎるためか、水の知としての体系化までなされていないのが残念。