劇場版 機動戦士ガンダムOO ―A wakening of the Trailblazer― COMPLETE EDITION【初回限定生産】 [Blu-ray]
多くの方が本編についてレビューされているので、特典DISCのほうをレビューします。
本編DISCの仕様が
ドルビーTrueHD(5.1ch)・リニアPCM(ステレオ)/AVC/BD50G/16:9(1080p HD)
に対し、特典DISCのほうの仕様は
リニアPCM(ステレオ)/AVC/BD25G/16:9(1080p HD)・一部(1080i HD)
となっており、特典アニメーションのアナスタシアなどで、若干画質の荒さが目に付きますが、内容としては充実しています。
特典DISCの内容はどれも、まだ映画本編を見ていない人に配慮したものとなっているので、先に見てしまっても問題ないかと思います。
まずTV放映版をまだ見ていない人のための、TVシリーズガイドなるものがあります。
ナレーションとテロップがTV放映版のあらすじを大まかに解説してくれるものですが、
あくまで概略のため、当然マイスターの過去や一部のCBメンバーが去った理由、
その他多くのキャラクターたちのドラマを到底理解することは出来ません。
本当に簡潔なものですが、TV放映版を見ていない人にとっては世界観を把握する上で重要な役割を持っています。
アナスタシアはアニメ二期の後で映画本編に入る以前の、中間にあたる時期。
色々なキャラがこれまでを振り返る、50分程度のボリュームある内容です。
前述の通り、絵はほぼTV版の再利用ですが、声は恐らく新たに収録されたものだと思います。
ただ、こちらはTV版において、キャラの人格形成の根幹となった印象深いストーリーで構成されています。
よって、映画本編を見たとしても、TV版を見てない方は視聴を控えたほうが良いかと思います。
こういったまとめのような形でなく、色々なキャラの境遇や関係を十分に知り、そうして初めて、感動を味わってもらいたいですから。
地球、宇宙を舞台にした壮大な世界観は、一見今の私たちとは無縁のものに思えますが、実は描かれていることは密接していて当たり前のことばかり。
どんなに時代が移り変わっても、人とはこういうもの。
そういったことを投げかける、これから長い間親しまれていくことができるようなこの作品を、多くの方に見て、感じて、そして考えてもらいたいです。
小川の辺 [DVD]
映画館で、友人と鑑賞。主人公、その妹、使用人、この3人の幼少時代のEPが、やや薄く、取って付けたようでしかなかった。 セリフは、少なく、全編わりと、淡々としているが、控え目な演出は、評価したい。主人公と、使用人2人の、旅路を、豊かな、風景を、交えつつ、遠巻きに、撮影されたシーンが多い。映画の宣伝と内容には、かなりり開きがある。兄と妹、そして、友を討つ葛藤が、いずれも、やや、浅く、片岡愛之助に至っては、想像以上に、セリフも出番もなく、討たれる側の心情などは、描かれていない。どのみち、田鶴は、最初から亭主以外に心を寄せる人が(使用人)がいたのだ。愛之助ちゃん立場ないわね。ラスト近く、兄に手向かう、田鶴である、菊池の殺陣には、正直、萎えた。一応、女ながら、○○流の使い手と言う設定であったようだが。それに、菊池ブサイクすぎ、別のキャストが良かった。一方、勝地涼は、とても、いい演技をしていた。りりしい容姿で、カツラや、着物姿も良かったと思う。 しかし、DVDでわざわざ、買うとか、人に、コレ!オススメと言えないところが残念。 一緒に行った、友人は、あっさりしすぎ、物足りないと、途中から、うたた寝してましたもの。
アルベール・カミュ (1) カリギュラ (ハヤカワ演劇文庫 18)
カリギュラはとても好きな作品で、新潮版をすでに読んでいます。
で、興味があったので読み比べてみました。
感想としては言葉のまわし方が現代的過ぎて、迫力が落ちているように思います。
暴君と呼ばれたローマ皇帝が、現代的な言葉で話すんでは少し違和感が生まれます。
ハヤカワ「〜するんだ」 新潮「〜するのだ」
例えば暴君と言われる皇帝の前で、一人称が「俺」の臣下がいるでしょうか。
そんな言葉のまわし方の面で新潮版に見劣りしてしまいます。
蜷川幸雄の稽古場から (クルック)
本書は、演出家・蜷川幸雄さんの舞台について、
出演経験のある役者や蜷川さん自身が語る著作です。
『オイディプス王』、『カリギュラ』、『コースト・オブ・ユートピア』など
次々と話題作を手掛けるとともに、
「灰皿を投げ付ける」という伝説でも知られる蜷川さん。
その稽古現場は、いったいどのようなものか
蜷川さんの演出作品に度々出演した若手役者10名が、
蜷川さんや舞台への熱い想いとともに綴るほか
巻末には蜷川さん自身へのインタビューが掲載されます。
蜷川さんが繰り返す「コミュニケーションは努力だぞ」という言葉
ハムレットでの小栗旬さんと藤原竜也さんのキスシーンの意味
不感症、存在論的馬鹿、離婚しちゃえ〜といったダメ出しやアドバイスなど
どのエピソードも印象的でしたが、とりわけ印象的だったのは、
『カリギュラ』に出演した長谷川博己さんが、
「蜷川さんがカリギュラなら、ケレアはだれですか」と尋ねたものです
演出家や役者の意図をより深く知ることができ、
読後は蜷川さんの舞台が見たくなること間違いなしの本書
舞台を見るのが好きな方に限らず、多くの方にオススメしたい著作です。