あいカギ 2 (サンデーGXコミックス)
1巻購読した時点では今後の展開はどうかなーと不安に思っておりましたが杞憂でした。
作品の方向性がしっかりしてきたこととキャラクターの醸し出す雰囲気と扱うテーマのバランスが取れてきたように感じます。
1巻から続いたスーちゃんの話もちゃんと回収されていますが、ジェンダーなネタって表現がなかなか難しいなぁと思った次第。
説得力を持たせるならもっとエピソードを積まなくてはならないんでしょうけど、もともと別作品のメインキャラクターってこともあってここではあまり踏み込んだ描写はされていません。とは言え、メインストーリーの流れはそっちじゃないので後味的にはこれはこれで良かったのでしょうね。
他作品キャラの登場もあり、ますます犬上オールスターズの様相を呈して来ましたが「鍵穴」という大設定に掛かるエピソードが含まれる本巻、次巻への期待を持たせるには十分な内容だったと思います。評価は付けすぎかもしれませんが、次巻への期待も込めて★4つで。
#購入者のお楽しみ:カバーをめくるのは本編を読み終わってから。
ういういdays(9) (バンブーコミックス)
やっと…やっと新しいカップルが誕生!
永かったですねーここまでくるのがー
(ういういしくじれったい。それが味の作品ですからね。)
これで残すは最も前途多難な君だけだ!
さてさて今後はどうなることやら…
この作者の作品、色々と読んでいますが
やっぱりこう言った、胸がキュンと締め付けられ悶えてしまう。
そんな作風の方が安心して作品を楽しめます。
さいごになりますが、P126まで読んだら一度本を閉じ、ひとしきり悶えることをすすめます。
ういういdays ドラマCD
京都アニメーションさん、是非、この作品をアニメにしてくださいよ!!
1クールでもいいですから。
アニメにするなら今(2010年)しかない!
で、ドラマCDの内容ですが、初めは声優さんに違和感があったのですが(原作を読みこんでますので)、2〜3回聞いているうちに慣れてきて、「やっぱりこの声優さんだな!」と感じるようになりました。
発売から4年近く経ちますが、原作も続いていますし、なんとかアニメ化を。
火の鳥 10・太陽編
源平合戦をモデルにした乱世編も面白いのですが、火の鳥最後の作品にして最高傑作だと思うのはこの太陽編ではないかと思います。
火の鳥はどの物語も基本的にグロテスクで因果応報な悲しい結末のお話ばかりですが、主人公の犬上宿禰(いぬがみのすくね)が珍しくヒーロー然としたキャラクターのせいか、悲惨なシーンもある割りに終始絶望感がなく、アクションシーンも豊富で飽きさせません。また、この話は未来の話とリンクしているのですが、こちらの主人公坂東スグルは、犬上宿禰とは対照的に人殺しも厭わないかなりダーティなキャラクターで、二つの物語が同じテーマの下、交互に展開されていくのも見所です。
二つの物語に共通するテーマは、政治権力と繋がった時の宗教の悲惨さです。国を統治するのに信仰を利用するのは多くの支配者がやってきた事ですが、過去編では天智天皇が、大陸から来た仏教を信仰という名目で、日本の八百万の土着の神々を弾圧していく様子が描かれており、犬上は信仰の自由のため天皇の弟君・大海人皇子(後の天武天皇)に協力を願うなど奔走します。
未来編でもやはり光と影(シャドー)という二つの宗教があり、富裕層中心の光の教団は地上で快適な暮らしを送っていますが、光を崇めない者たちは影と呼ばれ、地下のコミュニティに追いやられゴキブリやネズミなどを食べて生活しており、主人公スグルは依頼で光の教団のご本尊”火の鳥”を盗みに行き、徐々に物語が進んで行きます。
どちらも信仰を政治権力の維持のために利用され、迫害、差別、弾圧、そして戦争を生み出す要因として、時代を超えても終わりなく続いていく様を二つの時代から描かれており、現代社会においても信仰について深く考えさせられる作品であると思います。
ただ、私が始めて読んだのも小学生の時でしたし、そんな難しく考えなくても、最後まで先が気になってしまう展開など、軽い気持ちで読んでも十分楽しめる読みごたえのある作品としてお勧めできます。
あかとき星レジデンス (電撃コミックス)
今すぐ、という訳ではないですが滅びが確定している星から
移住先としての適性検査に地球に訪れている異星人たちと、
地球で知り合った相手との恋愛、というコンセプト。
正体は地球人とは違う姿のようですが描写されません。
(カバー裏右下のアレが正体かどうかは言及されていません)
完璧に擬態しているようで地球人と身体能力は変わらない様子。
1 話 目:雑誌編集者と調査員の話
2・3話目:高校生と、転校生の調査員の話
4 話 目:書店の店長をしている調査員と、それを取りまく人たちの話
5・6話目:中学生の少年としての調査員と、それを取りまく人たちの話
特 別 編:その後
特に大きな盛りあがりもないいつもの調子の作品ですが
「調査以外に関心がなく、終われば帰るつもりの調査員たちが
恋愛を知っていく過程」のニヤニヤ感と物語のオチがいい感じですね。
減点要素無し、☆5です。