ジャッキー・ブラウン [Blu-ray]
冒頭「110番街交差点」のテーマが流れるタイトルバック、空港内を闊歩するパム・グリアの圧倒的格好良さ!これだけでも☆5の価値あり。
エルモア・レナードの原作の巧妙な脚色、いつもながらに愉しい選曲のセンス。そして配役の妙、とりわけタランティーノとも思えぬ(失礼)成熟した大人の恋愛ドラマでもある本作を支えるパム・グリアとロバート・フォスターの素晴らしい演技が堪能できる。
パルプ・フィクション (外国映画英語シナリオ スクリーンプレイ・シリーズ)
英語の勉強としてではなく、単純に脚本として読んでもいいわけです。タランティーノの脚本にはその価値が十分あります。この本では字幕や吹替では理解しにくい箇所(言語的に、文化的に)が丁寧に解説してあります。例えば、ユマ・サーマンが麻薬のオーバードーズで失神しましたよね。あれはコカインと間違えてヘロインをスニッフィングしたせいなのですが(このことすら映画ではわかりにくい)、間違えた理由はちゃんとあるのです。
パルプ・フィクション
映画も良かったですが、サントラもまた良いです。
初っ端の「ミザルー」が最高! 曲の前のセリフも一部収録されているんですが、
これがカッコイイんですよ。他の曲も良いのばかりで、GOOD!
空を見上げる古い歌を口ずさむ (Pulp‐town fiction)
小路幸也作品を読むのは今作が初。何の予備知識も持たずに読み始めたので、話の意外な展開に
意表を衝かれてしまった。
作者とは同年齢なので、描いている世界には何とも言えない郷愁を感じたわけだが、そこで次々
と事件が発生していくという展開に、「ミステリーだったのか?」という新鮮な驚き。
でも、収束方法はミステリーのそれとは違い、「これは何かの寓話なのか?」とも思った。
氏のデビュー作ということで、粗さの目立つ作品だとは思うが、その独特の世界観は大変興味
深かった。
自分なりの解釈としては、他人と違うからといって悲観せず力強く生きて行くこと、周囲に他人
の助けを必要としている人がいるのならば助けてあげる。それが家族ならば尚更といったところか。
映画監督の未映像化プロジェクト UNFILMED PROJECTS
通好みで癖のある監督(多分にアート系)から誰もが知ってる監督まで、色んな監督の実現しなかった映画について詳しく書かれている。そういった作品のシナリオや原案も抄録されていて、作り手のこだわりを強く感じる。
しかし、カラーページで珍しい写真を出来るだけ見せたかったからか、写真の上に細かい字が沢山書いてある。それが大変読みづらい。たとえビジュアル重視でも、もう少し読みやすいレイアウトに出来たと思うと、とても残念だ。