Tin Machine
ボウイが迷走していた時の一応バンドの1メンバーとしての作である。評論家はまあ、本当にいろいろなことを言うが、当時のボウイとしては正しい選択をしたのではないか。
はっきりいってこのアルバムのどの曲も、一アーティスト・デヴィッド・ボウイの70年代に光り輝いていたナンバーを超えるものではない。だが、ここには年をとることによってかもし出される独特の燻し銀のような美しさと強さがある。
そして注目すべきは「Tin Machine」の他のメンバーである。
イギー・ポップのライヴでボウイとともにベース、ドラムを勤めたセイルズ兄弟、そして何といってもギタリストのリーヴス・ガブレルス。彼はこの後、90年代ボウイの曲でボウイと共同プロデュースするなど華々しく復活したボウイのまさしく片腕を務めている。
ちなみに私はリーヴス・ガブレルスのソロ・アルバムもお気に入り…
Tin Machine [ENHANCED CD]
もし【Tin Machine】というバンド、プロジェクト、この機会がなかったら、90年代ボウイの復活劇はなかったのではないかと、私は思う。
つまり、ギタリスト「Reeves Gabrels」とのアグレッシヴな共同作業はありえなかったであろう。
ボウイは本当に、自らのバンドのギタリストに恵まれている、というか優れたギタリストを選び抜いている。
この【Tin Machine】においても、ある種(いい意味で)やんちゃともいえるギターの炸裂ぶり、カオス的な展開は、聴いているものを、あちらこちら、縦横無尽に振り回す。
だが、何と言ってもボウイのボーカルがそれに負けじと力強く、バンド全体を牽引している。
ボウイのミュージシャンとしての才能は、という問いに、「その歌唱力」と答えたのはかのルー・リードだが、このCDを聴いてみて、本当にしみじみとその歌唱力を力強さを感じる。
確かに全曲妥協を許さぬハード・ロックである。ボウイのボーカルの「軽やかさ」「甘さ」は感じられないが、はなからそれを求めず、聴くものはボウイの底力を感じるだろう。
II
マニアックな(?)ファンの中には
『BOWIEの最高傑作』と呼ぶ方もいらっしゃるとか
私自身最高に好きな一枚です。渋いから!
9. ショッピング・フォー・ガールズ のギターが
たまりません…リーブス最高!
ボウイの新作出てないから今もっぱら聴いてます。