ST 桃太郎伝説殺人ファイル 警視庁科学特捜班 (講談社文庫)
モモタロウの文字が死体に刻まれ、五芒星が刻まれる。こちらも今野氏お得意の猟奇と古代ユダヤ民族にまつわるストーリーかと思いきや、そこはSTシリーズ、ちゃんと切り分けています。
今回はSTの中でも青山氏がフィーチャーされていますので、彼のファンなら必読でしょう。もしSTシリーズが未読なら、本書は後で読んだ方が無難かも知れない。
普通の推理小説と思って読むと、普通の読解力がある人や注意力がある人なら早々に犯人の目星がついてしまうので、期待はずれに終わると思います。今野氏の小説はむしろ登場人物同士の心の触合いなどが魅力。本作でもSTを纏めるキャップと、現地での同じキャリアの次長との絡み、次長とノンキャリの菊川との絡み(や心情の変化)が読みどころ。
希望としては、セクハラに巻き込まれた女性記者の心情が翠のセリフだけでは無く本人の口から語られたら、もっと面白かったと感じる。
桃太郎と邪馬台国 (講談社現代新書)
みんなが知っているおとぎ話から日本古代史の謎にせまる、興味ある内容。時間を忘れて読み終えた。
桃太郎は吉備(岡山)のキャラクターになっているが、やはりそれなりの理由があったのだ。
桃太郎の従者が「犬、猿、雉」である意味も読み解く。
本書はほかに、「一寸法師」と住吉神話では、
住吉大社の秘密と、なぜ大阪に応仁陵と仁徳陵があるのか。
「浦島太郎」と卑弥呼の特使では、浦島太郎とはだれか。竜宮城はどこか。玉手箱とは何か。を解き明かす。
そして、魏志倭人伝に出てくる諸国と「邪馬台国」との関連。
古代史ファンにお奨めの1冊だ。続き→
http://beret-west.at.webry.info/200611/article_6.html
桃太郎伝説2 【PCエンジン】
当時PCエンジンユーザーだった私にとって桃伝ターボ、桃活、そしてこの桃伝2はPCエンジン三種の神器的存在でしたね。とにかくハマリました。物語の内容としても誰もが知っている昔話と新たなキャラをうまく織り交ぜ桃伝の世界にのめり込める内容でした。最後の地獄王の部屋へ行くまでのラストダンジョンがやたらと長かったなぁ…
あと、桃伝に限らずハドソンのRPGは何故にエンカウント率が極端に高いのでしょうか?
桃太郎はニートだった! 日本昔話は人生の大ヒント (講談社プラスアルファ新書)
面白かった!
とにかく面白くて、1時間程度で一気に、感心したり、笑いながら楽しく読めました。
まるでバラエティー番組でも見ているかのように、愉快な裏話を多く知ることが出来ました。
いろいろ面白い話はありましたが、中でも、「カチカチ山」の<婆 汁>。
じつは絵本ではカットされていましたが、、口頭の語りでは聞いた覚えがありましたが、これを読んで、記憶がはっきりしたのと、その恐ろしさと残忍さがよくよくわかりました。
著者の「弛緩」のお話がありましたが、確かに、人を惨殺したり傷つけて最後は言葉で謝って許されるというのでは、幼児教育にゆるみが出ます。
ここまでも人を傷つけたり、命を奪えば、その自分の命を持って償わねば許されないのだという教訓が、残酷だという理由で、すっかりカットされてしまったことが、最近の少年犯罪問題にも通じているのかなぁと考えさせられました。
他に、浦島太郎は実は亀と結婚する話や、一寸法師の汚い策略のお話、桃太郎の侵略者ぶり、とにかく盛りだくさんの本当の昔話とその意味がわかったりします。
お薦めの一冊です。
新桃太郎伝説
間違いなく桃太郎伝説シリーズの中ではナンバーワンなのがこの新桃です。
さくまさんが伝説はこれで最後と発言された時は心底落ち込みましたし、
PSでの原点回帰的内容の桃太郎伝説のファンサービス的リリースもこの新桃があるかぎりがっかりせざるを得ませんでした。
それだけ素晴らしいゲームです。
あと音楽担当の関口さん(ムクちゃん)は桃太郎シリーズで恐ろしく才能を発揮されていると思います。
リメイクなり、新作なり、復活を切実に希望してます!