冷たい熱帯魚 [Blu-ray]
パワフルでテンポのよい展開、持続する緊張感に、完全にハマってしまいました。
少し長い作品ですが、「で、どうなるの?」「で、どうするの?」の連続で、こ
れほどのものはなかなかお目にかかれません。
ミッドナイト・ミートトレインみたいな残酷シーンもとてもビジュアルで、映像
にメリハリがあってインパクトありますね。
そういう点では万人向けではないですが、才能ある監督の頭の中にあるイメージ
がそのまま映像になっていて、ストレートに伝わってくるのがいいです。
キャスティングもよく、皆さん一所懸命なのがまたいいです。
ただ、この価格は残念ですね、uk版Blu-ray(ただし日本のプレーヤーでは再生で
きないリージョンB)だと送料込で1,600円ほどで買えます。もっとも、オマケの
内容が全く違いますが。
それはともかく、この作品は一見の価値ありです。
プラズモニクス―基礎と応用 (KS物理専門書)
プラズモンをひとつの軸に,固体物理を丁寧にわかりやすく解説した,類書でも例を見ない見事な筆致.
物理の出身の人にとっては当たり前のことでも,分野外の人間にはなかなか理解しづらい点を,よくツボをとらえてぬかりなく解説してくれている.マックスウェル方程式から境界条件を導くくだりも,もっとも効率よく説明されていて,非常に役に立つ.長く手許に置きたい名著である.
櫻の園【HDリマスター版】 [DVD]
男で、いい年の私がこの作品レビューすることを多目にみて下さい。
実は旧版でも観ていましたが、評判の高さのほどのものはわかりませ
んでした。
そしてこのリマスター版で再鑑賞。今度は作品が違って見えました。
櫻の咲く季節と、年に一度の演劇、部員たちの“その瞬間“。
すべていつでも同じように繰り返されているけれど、当事者にとって
は一度限りのこと。このこと一点をテーマにした作品とみました。
誰しもが経験し、胸を締め付けられる甘い記憶。出演した彼女たちが
そのあたりを素で表現しています。
背景は舞台開演まであと2時間という朝。軸となるのが中島ひろ子
演じる部長志水、そして彼女が憧れる白島靖代演じる倉田の動き。
他の部員たちが開演準備でいない中、二人は役柄の扮装で寄り添い、
写真を撮ります。明るい陽光の中のこのシーンはクライマックス。
やがて開演の幕が開き、先に舞台に出るメンバーをスポットが明るく
照らし、出番を待つ仲間たちは袖舞台の暗がりでそれを見ているラスト、
照明の明暗とスローシーンが印象的です。
開演前にマイクで観客に案内を述べる宮澤美保がとても落ち着いて
いて、作品全体を通して彼女の役が、ある種狂言回しだったとこの
瞬間に気が付きます。
ところで今は結婚され事実上引退の白島靖代さん。とてつもない
きれいさです。彼女はこの一作で女優としての成果を出したとも思
えます。佇まいからの存在感、スタイル、全て他出演者を超越して
いて、アンバランスさを感じるほどです。
本作公開から22年、その間演じたメンバーも観る側も、いろいろ
あったでしょう、それらと比べ変わらぬあの頃を合わせ見る契機と
もなる映画です。
P.S. 唯一残念なポイントは、今回のリマスター版において、何ら
商品としての工夫のないことです。出来ればガイドとなる
「冊子」、出演者のインタビューやら、そういったものを準備
してほしかった。実際多くの出演者が引退しているとはいえ、
中島ひろ子、宮澤美保は健在なのだから。中島&白島の
オーディオコメンタリーなんてあったら感涙でした…。残念です。
それと…冒頭に出てくる城丸さん(宮澤)の彼は「台風クラブ」
に出てた三上君ですね、おそらく。