新東宝が昭和34年に生んだ奇跡の大傑作。冒頭の長い殺人のシーンが、複雑なキャメラワークによりワンカットで撮られていることに気づいたらしめたもの。あとはエンディングまで、中川信夫の絢爛たる映像テクニックにひたすら酔うのみ。資料を読むと、この作品をつくったころは新東宝の経営はかなり傾いていて、製作日数も予算も十分でなかったはずなのに、この完成度にはまったくもって驚きである。
直助にそそのかされて悪事にのめりこんでいく、優柔不断な伊衛門の天知茂が絶品。直助の江見俊太郎もハマリ役。後半お岩が死んでからの怖さもハンパでない。四谷怪談映画の最高傑作。死ぬまでに一度でいいから映画館で観たい映画です。ちなみに強烈な色彩感に満ちたシュールな画面作りで作品の完成度に大いに貢献しているキャメラの西本正は、後年香港に渡り、撮影技術を香港映画界に伝授し、ブルース・リーの映画なんかも撮っているそうです。必見!!
これは本当に怖いおすすめ度
★★★★★
子供の頃、休日の昼間にテレビで放送してるのをうっかり見てしまい、しばらくトイレや暗がりが怖くてたまらなかった。
大人になってレンタルで発見。懐かしくて見てみた。
かなり古い作品だし、演出もちゃっちいだろう…子供心には怖くても大人になったら…
と思ったら大間違い。
マジで怖い。フィルムによるものなのか、映像の質感も恐怖を増大させてます。
役者の演技、恐怖のタイミング、すべてが完璧かもしれない。
繰り返しますが、とにかく怖い!!
自分はホラーに強い方。リングを見たときは貞子登場場面で笑ってしまったし、その後の日本ホラーなんて全然怖いと思わなかった。
でもこの作品は別格。
ほとんどのホラーはこの作品にはかなわないと思います。
現代日本ホラーや海外ホラー作品なんて子供だましにしか思えなくなります。
部屋を暗くして、できるだけ大音量で見てほしいですね。
買うしかない!
おすすめ度 ★★★★★
今回の発売がすごく嬉しいです
。従来の伝統を引き継ぎつつ、バランスがうまくとれてます。
ご参考になれば幸いです。大変お勧めですよ!!