問題は設定だ。主人公は半陰陽。遠野さんはどうしてこういう設定にしたんだろう。両方使いたかったのか?BL的ファンタジーからノーマル方向へシフトしようとしてるのかな。話を聞いていて感じる違和感は、BLの結界を破ろうとする意図を感じるからかもしれない。BLは女性にとって他人事であるという前提でいろいろな描写を楽しむものだけれど、両方でっていうと、現実が少々混ざってくる。そのまま結界を破って、BLではない作品を書くのかな。様子見って感じかもしれないけれど。書店配布の小冊子に掲載された番外編はほとんどがラブシーンで、なんていうか両方だと相殺されてる気がしないでもない。でもそういうのも、たびたび目にしてるうちに慣れるのかも。
半陰陽のお話は山藍さんも書いているし『さらばジャニス』とか昔の少女まんがにも時々あった。遠野さんのは半陰陽を書きたいのではなくて、ギョーカイ全体に対するチャレンジに見えるんだなあ。
遊佐さんの演技に聞き惚れましたおすすめ度
★★★★★
このCDに興味がある方は、まず原作をご覧になることをオススメします。
原作に忠実な作りですので、受け入れられない方はCDも無理だと思います。
私は逆に、この役を遊佐さんがどう演じてくださるのだろう?と楽しみでした。
キャストは、
イズディハール@安元洋貴さん×秋成@遊佐浩二さん。
遊佐さん、ちょっと高めの美人声で演じられるかと思っていましたが、
思ったより低音でした。気高い、真の強い気性の部分が前面に出た感じ。
その後、イズディハールと出会い、気持ちに変化が生じ、心の揺れに戸惑います。
戸惑うたび、遊佐さんの声がかすかに“揺れ”ます。さすがです。
あぁ、秋成役が遊佐さんで良かった・・・と思いました。
安元さんのイズディハール殿下はとにかくかっこいい!
心の揺れ、体の変化に戸惑う秋成を、大きな愛で支えます。
それが終始落ち着いた低音に良く現れていたと思います。
2枚組ということもあり丁寧な作りで、じっくり聴くことができました。
賛否両論分かれてはいますが、私は良くできた作品だと思います。
あと、このCDの特徴は、とにかく皆さん声がイイです!
ハキーム演じる小西克幸さんはじめ、側近には前田智昭さんなど
脇役にはもったいないほど美声揃いです。
スピンオフ作って欲しいくらい贅沢な配役だな、と思いました。
凄いの一言
おすすめ度 ★★★★★
非常に素晴らしい一品だと思います
。このアレンジが秀逸の一品から感じたことは、素晴らしい才能の奥深さ、ということです。
すばらしいものだと感じましたので☆5評価としました。