ベトナム帰還兵の物語です。愛国心から戦場に行って、負傷して帰ってきた兵士が味わう悲劇。国を救う戦いであれば兵士は英雄になりますが、それ以外で戦争が行われているとき、兵士にはどんな境遇が待ち受けているのでしょう。アメリカは今も戦場に多くの兵士を派遣しています。この悲劇はベトナムだけで終わっていないでしょう。
圧巻の人間ドラマおすすめ度
★★★★★
無邪気なころのアメリカ、苦悩するアメリカ、再び立ち上がるアメリカを、アメリカの大義を信じて疑わなかったロニー(トム・クルーズ)に重ねて、ベトナム戦争の真実を描ききったオリバー・ストーンの傑作。アメリカに戻った車椅子のロニーと母親の再会、自らの誤射で死なせた戦友の両親・未亡人への告白など何度見ても胸に迫るシーンとともに、後半はロニーへの感情移入で一気に引き込まれる。音楽も素晴らしい。
良い出来でした
おすすめ度 ★★★★★
言うまでもなく最高峰
。このアレンジが秀逸の一品から感じたことは、素晴らしい才能の奥深さ、ということです。
感動やドキドキ感を手元に置いて、私同様に何時でも手に取って思い返して頂きたいと願います。
概要
アメリカの建国記念日に生を受けたロンは、21歳のときに海兵隊員としてベトナムに派遣された。しかし負傷し、下半身不随となって帰国する。彼が傷ついたのは体だけではなかった。信じていた祖国に裏切られたからだ。
自らベトナムで2度負傷し、『プラトーン』でアカデミー賞を受賞したオリバー・ストーン監督。本作は、ロン・コービックの原作を10年越しの悲願実現で映画化したもので、89年のアカデミー監督賞を受賞している。『レイン・マン』で演技派に転向したトム・クルーズがロンを演じ、その後の俳優人生を決定づけた。共演にはウィレム・デフォー、キーラー・セジウィックなどの演技派がそろう。
単なるベトナム回顧にはとどまらず、広い意味で反戦をうたいあげ、人と国を愛することへの尊厳を描いている。(アルジオン北村)