ジュノは、父、継母、それに母違いの妹と共に住んでいる。大人たちからは、ちょっと問題児と思われがちの彼女は、口数の多い生意気な、いわゆる普通の女子高生だ。別に継母との関係も悪いわけではない。チアに所属する美人のリアとなら、どんな問題も共有できる。ちょっと気になる親友の男の子ポーリーもいる。
そんな普通の女の子の話なのであるが、実は、始まりから「普通」でない。(本人はいたって真剣なのであるが)ジメジメと深刻に発覚しない妊娠。ハンバーガーの形をした電話機を握り締め問題と向き合う少女。真面目に話は進むのに、しゃれっ気のあるジュノの存在が、話を明るく元気よく、時に可笑しく飾るのである。作品の登場人物たちとともに、笑いながら、いつの間にかジュノを応援したくなる。そんな作品だ。
10代の妊娠を扱う作品なら他にも沢山ある。しかし、本作品は、妊娠、堕胎、里親探し、出産…ありとあらゆる問題を織り交ぜながらも、ジュノがジュノによるジュノのための道を切り開いていくという点で新しい。周りの理解力がありすぎるという難点はあるものの、妊娠をきっかけに「愛の形」について考え、成長していく少女が愛おしい
実にセンス良い。おすすめ度
★★★★★
正に、女性の、女性による、女の子のための映画。
女の子が、セクシャルな部分で女性として生まれた事、生きていく事への自覚と決意を、あっけらかんとしたセックス談義、ユーモア、そして何より勇気を以って描いた快作だ。
主演のエレン・ペイジが素晴らしい!ジュノの最初の「判断」は、僅か16歳という年齢、シチュエーション、将来を考えれば、当然といえば当然の選択。だが、そんな世間一般の分別ついた「常識」も、子供を堕ろすという行為を覆す「覚悟」も、あるいは、養子の受け入れ先に、正面切ってアプローチしていく「行動」も、そして、最後に導き出す「決断」も、切なさと悩みを引きずりながらも、実に毅然として、フットワーク良く跳躍していく。
一方で、それらの行動の軽やかさに対して、好きな男の子の前では、実年齢そのままの繊細さ、気持ちを素直に表現できないもどかしさにも愛おしさを感じる。
父親、継母、恋人、養母。ジュノを取り巻く人々も、皆共感できるキャラクターとして書き込まれている。特に、アリソン・ジャネイ演じる継母が素敵だ。アカデミー賞にも輝いたディアプロ・コディのシニカルでウイットに富んだ台詞が実に巧い。彼女、ストリッパー出身という異色の経歴を持つが、今後も目が離せない脚本家だ。
ラストの、“胸キュン”な“Anyone Else But You”のデュエットも見事に決まり、映画が終わった後もほんわかと清暖な余韻を残す。
80年代のアメリカ青春映画の雄ジョン・ヒューズ作品、中でも、モリー・リングウォルド主演作がお好きな方は必見!
幸福論。おすすめ度
★★★★★
ポップな空気感の中で進んでいくストーリーに、
それぞれの苦悩と幸せが描かれていて
とても感慨深い映画です。
困難に立ち向かっていくそれぞれの人間が、
それぞれの幸福論をもって生きていて
思い通りにはいかない人生が愛おしく思えてきます。
そして、JUNOのキュートな口の悪さが最高に可愛いくて
エレン・ペイジの次回作も、今からすごく楽しみです!!
さすが、評価の高い作品なだけに
「JUNO」はオススメして間違いない映画ですっ!!是非っ
納得の出来
おすすめ度 ★★★★★
今回の発売がすごく嬉しいです
。このアレンジが秀逸の一品から感じたことは、素晴らしい才能の奥深さ、ということです。
こつこつお金を貯めてでも買う価値のある一品だと思います!