テンシュテットが録音していたにもかかわらず、発売を延ばしていた曰く付きの演奏‥。理由は本人に聞かないと解らないが、自分的には声楽陣それも男声に問題点があったのでは‥?演奏はこの曲で最も暗く沈鬱で救いのない様な演奏です。作曲家がワルターに「この曲を聴いたら自殺者が出るのではないか‥?」と話していたそうですが、まさにこの様な演奏が作曲家が考えていたものなのでは‥?そう考えてしまうぐらいテンシュテットの演奏は破滅的で、絶望的な悲愴感が漂った演奏です。バルツァの暗く呟く様な歌い方も指揮者の感性にぴったりです。唯一テノールが楽天的過ぎて厳しさが少し足らず、この点が指揮者に発売を認めさせなかったのでしょうか…?しかし、自分的には下手くそな歌い方でもなく、この曲の演奏では十分及第点はあげられると思っています。 とにかくこの曲が好きだと思っている方々には、一度でも聴いて欲しい演奏です。 きっとマーラー自身が作曲中にどんな感情をこの曲に込めたのか?‥それが解る数少ない演奏だと思っています。
奇跡の『告別』!おすすめ度
★★★★★
多くの方に語り尽くされている本盤ですが、それでも誰かに、この演奏の素晴らしさを伝えたくなる稀有の名盤!
聴きどころはもちろん『告別』です。
過去の誰とも違うバルツァの詠唱に、私は聴いた瞬間から心を奪われました!本盤を聴いたあとは、名盤とされる往年のフェリアーやルードヴィヒの歌が、大袈裟でデリカシーがないように聞こえるほどです。
テンシュテットの語り口も相変わらず素晴らしく、特に『告別』の後半に長いオーケストラの間奏部分は、前人未到の境地と言ってよいでしょう。ただしこの曲は、日常生活で度々聴いてはいけません!心が傷ついた日や、つらい別れを経験した日の夜に部屋で一人、家族に見つからないように、ひっそり聴くことをオススメします。
何度も聴いているうちに、貴方の傷ついた心が癒されてゆくでしょう!
恐怖、絶望漂う名演おすすめ度
★★★★★
テンシュテット指揮の「大地の歌」。彼のスタジオ録音の特徴らしく、
救いのない悲壮感にあふれています。
テノールが若干うるさいかもしれませんが、逆にその「うるささ」が躁状態を連想させるような不気味さがあります。
あまりにも恐ろしい演奏のため、聞いていてとにかく疲れます。
特に終楽章の「告別」では、夜の闇がまさに死を思わせるような世界が作り上げられており、ぞっとします。
何度も聞くのには適しませんが、それだけテンシュテットの個性の現れた名演と言えるでしょう。
大地の歌といえば、クレンペラーやワルターの演奏が有名ですが、これは全く別方向からのアプローチであり、持っていて損はないと思います。
納得の出来
おすすめ度 ★★★★★
これが発売されるのを心待ちにしていました
。これは買わねばならないでしょう!
こつこつお金を貯めてでも買う価値のある一品だと思います!