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嫌われ松子の一生 愛蔵版

中島哲也
おすすめ度:★★★★★
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日本の映画で一番好きかも。。
おすすめ度 ★★★★★

CMがおもしろかった。下妻のノリと似てるんだろう。そんな簡単な気持ちで観たこの映画。いい意味で裏切られました。映画館でぼろぼろ泣いてしまいました(笑)何かを得そうなのにどこかで歯車がずれてしまい、転落人生を歩んだ松子。とんでもなく暗い話ですが音楽や映像でうまくカバーしています。でもラストシーンは何度観ても涙、涙、涙。そしてまた観たくなります。万人にお薦めできる作品ではありませんが少なくとも私には生涯の一本と思えるくらいすばらしい映画でした。



場外格闘も話題になった映像力の作品
おすすめ度 ★★★★☆

中島監督と中谷美紀の場外バトルも大いに話題となった作品。タイトルバックがまんま「風と共に去りぬ」で、ミュージカルの場面は「オズの魔法使」。映画としての完成度は満点とは言い難いが、少なくとも映像力の持つパワフルさは言うことなしである。これはやはり広告的なカット割りが原点にあるので、観ている我々もその映像感覚に慣れていることが大きい。松子の人生はある意味とてもマンガチックであり、父親や妹への思いも深く語られず、みなミュージカルシーンのなかで「理解」しなければならないので、全体的に「軽い」感じになった。そもそも本作はお涙頂戴でも深刻でもなく、ノリで見せる映画である。中谷美紀も決してまっとうではない脚本を相手に大変だったろうと思うが、さすがの演技であり、また伊勢谷友介のみ一貫してシリアスさで場面をさらっていた。「感動大作」の類ではないが、パワフルさでは近年まれに見る良作といえる。



一途でまっすぐで華やかで切なくて
おすすめ度 ★★★★★

松子の人生は『父親に愛されたい』その一心で動いている
教師から風俗嬢に転落しても男性に対する愛情は一途でまっすぐでもどんな人といても松子の空虚感が増すばかり映画自体が華やかだか切ない
同じ兄弟の弟にも見離されても自分の道を生きてゆくしかない
父親の愛情が欲しい
まっすぐで華やかで一途でせつないそして不器用な 涙が出る至極の映画です



小説はどうでもいい、ただし、映画は見るべし
おすすめ度 ★★★★★

 原作を超える映画は存在しない。そんな常識をぶち破って見せたのがこの一本。

 この映画、本質的に登場人物は三人だけ。
 すなわち、松子と妹と父。
 なりたい存在、なれない存在としての病弱な妹。
 世界を象徴する抑圧主体としての父。

 聖職者から性職者へ、はたまた犯罪者へ。
 愛を欲してさまざまな男とめぐり合う松子、だが、それはみな、父が別の仮面を被って
現れた姿でしかない。その父に愛されたくて、しかし、その愛は得られない、父の愛はすべて
妹へと注がれる。愛なきゆえの人格的機能不全を表現する、カメラを前にした奇怪な表情。
 流転の末、帰郷した松子は父と妹が既に死に伏したことを知らされる。そしてもうひとつ、
彼らの松子への思いも。二人を喪失した瞬間に彼女の時間は止まる。
 人格はすべて抑圧と引き換えに与えられる。郷里の風景とよく似た川辺のアパートで、
世間から遮断された空白の時を過ごし、その果てに死するべくして死す。
 クライマックス、「おかえり」のひとことは必然にして圧巻。

 どうしようもない原作本からここまでの名作を仕立てた中島監督の技量がとにかくお見事。



現代日本版ロックオペラ
おすすめ度 ★★★★★

ロックオペラの金字塔的作品、『Tommy』を観たときの衝撃再び。
隙が全くない。異常なまで緻密に畳み掛ける。
監督に罵声を浴びせられまくったという、
日本最高の女優、中谷美紀に惜しみない拍手を。



良い出来でした
おすすめ度 ★★★★★

届いてからずっと気に入っています 。値段の割には上出来。
すばらしいものだと感じましたので☆5評価としました。


概要
現代の日本映画とミュージカルというのは、相当うまくやらないと水と油の関係になってしまうが、本作は違う! 主人公・松子のターニングポイントで、ふつうに撮ったら中だるみしそうな場面をミュージカルにすることで、映画の流れを加速させるのだ。木村カエラ、BONNIE PINKらのナンバーも耳に残る名曲ぞろい。山田宗樹の原作は、松子の不幸な人生を明るく描いていたが。この映画版はさらにポップで前向き。不幸な人生も、見方を変えればドラマチックですばらしいという人生賛歌に変えていく。だから観ていて爽快なのである。
教師からソープ嬢、犯罪者、孤独な生活…と落ちていく松子の人生。特殊メイクで超デブ姿も披露する中谷美紀を中心に、ゲスト出演の脇役に至るまで俳優たちが個性を出しきっている。困ったときに見せる松子の「ヘンな顔」など原作にはないユーモアも映像ならではだろう。映画というものは、どんな傑作でも2時間観ていれば多少疲れてくるものだが、本作はいつまでも観続けたいと思わせる飽きのこない作り。日本映画の可能性を示す傑作だ。(斉藤博昭)

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