わが家の母はビョーキです
『統合失調症』・・・
この病気、なんとガンと同じくらいの発症率。
これは衝撃的でした。
私は本当に今まで、
【精神が病んでいる人=一生治らない】
って、思ってました。
でも違うんですね〜。
まさか薬で治るなんて!
なんでも初期段階での発見&治療が大切なのですね・・・。
たしかに身体の不調は、薬や治療で治るんだから、
精神的な不調が治らないワケないですよね。
とにかく、知らなかった病気がスイスイ分かる本でした。
最後は感動で泣いてしまいます。
Frieda Fromm-Reichmann
没後役50年を経て、初めて現れた、孤高の統合失調症治療者フロム−ライヒマンの本格的研究書。叢書のうちの一冊とは言え、その取り組みは評価に値する。ただ、伝記的部分の多くはHornstein,G.の伝記に負うところも多く、業績分析もやや表層的な印象を免れない。人間学的現象学による解釈もフロム−ライヒマンの特性を考えると、ややそぐわないように思われる。しかし、準備に要した文献的研究は充実しており、彼女の周辺的情報を得るには格好の素材が提示されている。研究者必見の書。
ビューティフル・マインド [DVD]
「ナッシュ均衡」という言葉を聞いた事があるだろうか?これは経済学を学んでいる人や、ゲーム理論を学んだことがある人は聞き覚えがあるに違いない。ナッシュの経済論が登場するまでは、アダム・スミスの有名な「見えざる手」の考え方が通例であった。これの意味することは、利己的に行動する各人が市場において自由競争を行えば、自然と需要と供給は収束に向かい、経済的均衡が実現され、社会的安定がもたらされるというものであった。しかしナッシュは150年間続いていたこの通説を根本からひっくり返そうという大胆な試みを行った。映画ではナッシュが大学院で、自分のオリジナリティを追及する苦しい生活から始まる。一人のブロンド女性とその他四人の女性が酒場を訪れ、ナッシュ含む五人がどうしたらこの状況を最適な結果(全員女性獲得を目指す)に繋げる事ができるのかというシーンでナッシュが思いつくように、もし全員が全力を尽くしてブロンド女性を狙ったとしたら、その結果は自ずと最適なものとはならない。つまり、少なくとも四人が失敗してしまい、その様子を見られたとしたらその他四人の女性も身を引いてしまうであろうと考えた。ではどうするか?あえて一番人気のブロンド女性を誰もが狙わないことで、全員が女性獲得を成し遂げられるというわけだ。これは簡単な例だが、ナッシュの理論はこの単純な考え方から、なんとノーベル賞にまで繋がったのだ。
そしてこの映画で主に描かれているのは、総合失調症という現実に存在し、発病率も比較的高めの病気に苦しむナッシュの姿である。これは幻聴や幻がリアルに自分だけに見えるという恐ろしい病気で、実際のナッシュもこの病気に散々苦しめられたという。私たちの感覚ではわからないかもしれないが、もし自分の家族や恋人、親友が実は存在しないものだとしたら?これは本当に恐ろしいことだ。
最後のペンを贈られるシーンは本当に感激した。ラッセル・クロウの演技も見事で、何度見ても鳥肌が立つ。これは実話です。是非、ご覧あれ。
マンガでわかる!統合失調症
私自身もこの病気です。
今は、数か月前からパートで、障碍者枠で働いています。
春の職場の環境の変化、季節による不安定によりかなりストレスがかかり、妄想のような状態を引き起こしてしまい、どうにか最悪の状態を踏みとどまっています。
自分の中で、比較的、陽性症状は軽い方なので、自分でも、人からもあまり病識に乏しいこともあり、時折、すごく調子がいい時は、この大量の薬を本当に飲む必要があるのか?
とか考えてしまうこともあります。でも、この本を読んで、いかになるべくして(もともともろいところに一気に過度なストレスをうけたりして)私がこの病気にかかってしまったことを納得できました。
地元の本屋で何気ない気持ちで手にとったこの一冊。
冒頭の被害妄想のところで、最近の私はまさにこの状態だ!!と自覚し、今までそのような状態に取りつかれていた時、周りから軽視されて苦しみが理解してもらえなかったことがやっと、わかってもらえた、というような何とも言えない気持ちになりました。
病気を患ったばかりのころ、寝たきりの私に退院してから父に「いつまでごろごろしているんだ!!」と、怒鳴られたことも、働きたいと思うようになってからは、「反動が嫌だから働くな!」と言われてきた矛盾。ずっと父のことを酷いと思ってきました。
この本の漫画の主人公は家族に恵まれているなあ、という羨ましい気持ちも抱きましたが、やっと、心してやっていかないと、まだ、私の病気は治ったわけではないのだ、と昔できたことができなくなっていたり、何かにつけて落ち込むことの多い私ですが、家族の理解の大切さや、うまく病気と付き合っていかなくては、と、改めて再認識させられました。
もし、私が発病していた時、この本が出ていたら、どれだけ良かったか、と思いました。職場の上司や、親戚にも読んでもらいたいと思うほど、良く過不足なくごく自然にあらわされています。
役に立つ福祉関連の情報や、家族の理解の大切さなどが書かれていて、変な偏見とか、恐怖心など、この本のどこからもみじんも感じず、あの時気まずくなった兄弟からももっと早くにこのような本があって、早く理解してもらえていたら・・と悔いることも多くて。
専門的な堅苦しい本は多いですが、今一具体性に欠けるので、この本は漫画ですが、今まで手に取ったどの本より説得力と信憑性があります。
いまだに、一部の精神病院ではひどい扱いをするところもある、というような、当事者になってみないとわからないことまでちらっと織り交ぜられて描かれていて、この本を読めば、病院選びからベストな選択ができるのではないかと思います。次回は、働き始める場合など、もっと社会復帰に向けてのことなどが盛り込まれるバージョンが刊行されることを期待しています。