花とアリス 特別版 [DVD]
悪の限りを尽くして先輩マーくんを精神的にいたぶる花とアリス。二人の身勝手な嘘に翻弄され、ぼろきれのように消耗していく哀れなマーくん。どう考えてもそうとしか取れない物語が、ゆらめく霞がかった光と漫才の掛け合いのような会話の波のなかで摩り替えられ、いつしか、花とアリスという存在の正当性を受け入れざるを得なくなっていることに驚かされます。
ストーリーの進行とともに輝きを増していく二人。マーくんのみならず、この映画に登場するすべてのものは、二人を輝かせるための肥やしだったと知ることになります。花とアリスの一瞬の存在感、それに向かってすべてが収斂していきます。
なかでも、ラストのバレエを踊るシーンは圧巻で、アリスは発光体のように美しく舞います。それは、それまでのプロットを置き去りにしてしまうほどの、特別で不思議な瞬間です。
藍より青し 音絵巻/電脳絵巻
メインのドラマは竹取物語の劇中劇。葵が自分と薫の境遇をかぐや姫と月読にだぶらせて感情移入している部分がぐっと来ます。葵役の川澄綾子さんは決してずば抜けた演技力を持った声優というわけではないんだけど、愛する人と思うように暮らせない悲哀がにじみ出ているような、そんな作品です。ファンは必携ですね。
あと、オマケ・ドラマの方は....可哀想だけど川澄綾子さんに歌わせるのはやめよう(^^;。「To Heart」で懲りてるはずなのに(^^;。