アラビアンナイト IL FIORE DELLE MILLE E UNA NOTTE [DVD]
生の三部作とのことですが、デカメロンやカンタベリー物語とはチョッと違う感じ。
舞台もヨーロッパではないし。
アラビアというより遠い違う星の物語みたいです。(そりゃいいすぎかな)
映画の進行もエピソードが重層的に次々と重ね合わさっていく感じで実に不思議。
(デカメロンやカンタベリーはエピソードが数珠繋ぎといった感じだがアラビアンナイトは重ね合わさる感じ)
パゾリーニはやはり60年代後半が最高だと思うけれども三部作のなかではこれが一番いいかな。
フランコの悪魔のシーンはやっぱいいですしね。
『目で愛を交わしたな…』
で、ザクッと姫の首を切ってしまう。こわっ
契約の櫃―「失われたアーク」はすでに発掘されていた
失われたアークを発見した経緯から、ゴルゴダの丘までもが詳細に出てきます。本書の内容が事実であれば、歴史的な大発見ですが、事実としても当分公表される可能性は低いと思います。「イエス・キリストの血をDNA分析すると女性のDNAしか持っていなかった」つまり、「マリアの処女懐胎は事実であった」とするあたりが最大のクライマックスだと思います。宇野正美さんが度々指摘していたある山とは全く異なる場所ですが、こちらの方が信憑性は高いと思います。少し専門的な内容ですので、かなり骨は折れますがとても衝撃的な内容です。気軽に読むのが無難です。
デカメロン IL DECAMERONE [DVD]
イタリアルネサンス史において特筆すべき人物に間違いない、ボッカチオの名作の映画化。オムニバス形式になっているこの作品は、原作を読んだことをある人はもちろん、読んだことがない人でも楽しめる内容であると思う。ただし原作にはもっと印象的な話が多いだけに、この映画に含まれている7作以外のものを選んだほうがよかったのでは、と思うこともあるかもしれない。
奇跡の丘 ニューマスター版[DVD]
本作におけるキリストは、ハリウッド映画で描かれるように眉目秀麗ではない。いうなれば、若松孝二映画に出てくるような、うだつのあがらぬ男子風情である。だからこそ、非常に生々しい。
それに引きかえ、マリアは途方もなく美しい。
この時期のパゾリーニがズバ抜けた才能を持っていたことを痛感できる一本だ。
豚小屋 ニューマスター版 [DVD]
かなり身構えて鑑賞しましたが、映像的には美しく、えぐいカットはほぼなし。
荒野のエピソードは、台詞が極端にすくなく、雄大で神話的な風景に圧倒されました。
現代(?)のエピソードは、奇妙な人物達と、左右対称がビシッと決まった構図、緊張感のある静けさが印象的でした。
そして鮮やかな幕切れ。
「シーッ」 誰にも何も言うな… (こわっ)
全編に異様な雰囲気が漲っており(個人的には)非常に面白かった。買ってよかった。
でも実は…
どんな寓意があるのかは、わかりませんでした(爆)。
その点、解説に監督の発言が記されており、参考になります。
私の場合
「このタイトルにこの内容。よく製作できたな…」というのが素直な感想。(←しょうもない感想…)
ソフトについていうと、
予告編以外に映像特典もありませんが画質も良く、封入されている解説も簡素な造りながら興味深く読めました。
ジャケットデザインもなかなかよいです。