監督と出演者の作り上げた作品おすすめ度
★★★★★
やはり実話はいい。胸に迫るものが有る。ビートたけしの暴力的人物像が見事に出ていた。この役をやれるのはこの人しかいないでしょう。
本のストーリーとは最後の方が少し違う気がするが、完成度は高い。
最初から最後まで飽きさせず、何かこう引きつけられる何かが漲っている映画だと思った。
この時代の人は強かった。今日を生きるのに必死だった。金もものもないけれど男も女も人間の欲望を曝しながら頑張って生きた時代でもあった。
人間とは一体なんだろう。この映画の題名はまさにそれである。
頑張って作り上げた監督とこの多くの出演者に拍手を送りたい。
私としてはこの映画が賞に選ばれるべきだと思った。
ちなみに喧嘩や女性への暴力は本当に殴っているようだったが、それが又現実的だった。
えげつないおすすめ度
★★★★☆
主人公の、己の欲のみを軸とした暴力的な生涯。それに巻きこまれ、翻弄され、あるいは捨てられ、葬られてゆく人々の、救いようのないような凄惨な人間模様。眼を背けたくなるような光景でもリアルと感じたのは、ここまでひどくは無くてもよく似た人々を私が知っていると感じたからか。「えげつない」という形容詞がこれほどしっくり来る男にはなかなかお目にかからない。この映画をとおして崔監督が観客に伝えようとしたのは、あるいは複数の民族の眼から複眼的に見たリアルな昭和史であり、あるいは単純に、狂気と暴力に満ちた男のものがたりを媒体に、そうしなければ生き残れなかった時代を現代に投影するなにがしかのメッセージかもしれない。全体を貫く昭和のイメージは、窓から差し込む日の光、深夜の路地の闇のいろ、ふすまの質感、そんなディテールの忠実さで見事に表現されていた。
余計なことを考えずに、偏見を持たずに観るなら面白い映画。
いっちゃうおすすめ度
★★★☆☆
合計三回の○○○シーンがあるがどれもいい。思わず「死なせてー」と言っているほどいってしまっているのがよく分かる。たけすぃーさん豪快です。(女性の○○○に手を入れているところがあるが、なにもそこまでしなくても、という意味で星三つです)
すばらしい!良作!
おすすめ度 ★★★★★
出来は非常に良いです。値段の割には上出来。
買って良かったと思います。
概要
1923年、祖国・朝鮮の斉州島を離れて日本の大阪に渡ってきた金俊平(ビートたけし)。金と色の欲に満ち、己の肉体のみを信じ、常識や道徳のかけらもないこの男は、戦前戦後と家族や町の中で君臨し続けていく…。
梁石日の自伝的大河小説を原作に鬼才・崔洋一監督が描く、暴力とエロティシズムに満ちた究極のドラマ。妻子や親戚、愛人までも踏み台にしつつ、ひたすら欲望に忠実に生き抜く主人公をビートたけしがこの上ないほどの凄みと存在感で演じきっており、また彼をめぐる女たち(鈴木京香、田畑智子、中村優子、濱田マリなど)の壮絶な人生描写も圧巻。時に目をそむけたくなるほどの凄惨さにもかかわらず、圧倒的な映像の力によって否応なく画面を直視してしまう。もはや生理的な好き嫌いを優に超越し、映画ならではの真の迫力で観る者すべてに民族と血族の意識を呼び起こさせる演出の力には、ただただひれふすのみだ。これは優れたホームドラマであり、民族の凱歌であり、私的昭和史であり、そして崔洋一監督だからこそなしえた人間ドラマの大傑作である。(的田也寸志)