大変良い講義でした…おすすめ度
★★★★★
みなさんは「守・破・離(しゅはり)」という心得を知っているでしょうか?
武道を志した人なら耳にした事があるでしょう…
いや武道に限らず、茶道、華道など「道」とつくものすべてにおいて言える心得
簡単に言ってしまえば
・守(修)→師について型どうりにすべてを学ぶこと
・破→その型(流派など)を自らの修行で破りさらに心と体を発展させること
・離→守や離を意識せず独自の新境地を生み出すこと
何故こんな事を思い出したかと言うと
この本の中で北村さんと、ある雑誌の編集者の話(講義)の中に
「真・善・美」という言葉が出てきたからなのです
この本はわたしも大好きなミステリ作家である北村薫さんが
実際に早稲田大学文学部で講義をされた内容の一部を
活字化したものであって小説ではないのです
書きたい事を見つけ、想像して創造する…
そんな講義から始まり
歌人を招き、生徒達に質問させそれを各自でコラムにしたり
実際に編集をされているプロの方から話を聞いたり
小説にとどまらず、多くの創作表現方法を語られています
講義の中に出てくる人物も本当に多種多様…
ハムレットもあれば万葉集もあり
サトエリ(佐藤江梨子)もあれば写真家のウメカヨさんもあり
NANAもあってヒカルの碁もある
わたしはそんな北村薫さんに
「守・破・離」を感じたのです
この方は本当に「離」を極めた方だと…
そして「真・善・美」…
これは文芸作品とエンターテインメント小説の境界のあいまいな部分で
編集者の方が、この3つをすべて否定してしまったら
エンターテインメント小説として成り立たないという話の流れで出た言葉
…
わたしはひどく共感してしまいました
もともと講義を収録した本
本当は「勉強になりました」と言うべきなのでしょうが
わたしはとても面白く読み終わりました
レビューなど書くのはおこがましいのです
北村先生…
わたしは小説を書くには
まだまだ修行が足りないようです
起立!
礼!
ありがとうございました!
まさに夢のコラボです。
おすすめ度 ★★★★★
全般的に言うと初心者向けだと思います
。これだけは手に入れようと思い購入を決めました。
すばらしいものだと感じましたので☆5評価としました。