Colorless
今(2009年)や 吉俣良と言えば、「篤姫」ですが、実は吉俣良はフジテレビの顔的作曲家。
このアルバムは、2005年の「がんばっていきまっしょい」までの集大成。
鹿児島出身。横浜市立大商学部卒で、ドラマやアニメのBGMの作曲家が、音大卒の若手作曲家が多い中、ミュージシャン系では大成している作曲家です。
僕は、「空から降る一億の星」の修羅場で流れた『Resolver』(決意して問題解決する人)が聴きたくて購入しました。
とても良いです。
「成田離婚」「きらきらひかる」「pride」などのドラマ中流れた曲の、もっとも印象的な一曲だけが収録されています。(Dr.コトー診療所のみ二曲)
聴きながら、
『このアルバムには時代が入っている!!』
と感じられる一枚です。
ザ・トゥルース・オブ・アス(涙のくちづけ)(紙ジャケット仕様)
80年発表、デヴィッド・ポメランツの4thアルバム『涙のくちづけ』。
今回紙ジャケット仕様で世界初CD化された本作。
紙ジャケはE式シングルジャケット。内袋付き。
内容としてはまさに極上のAORで、
今までCD化されていなかったのが信じられないほどの名盤です。
本作収録の「オールド・ソング」はフジテレビ系ドラマ『成田離婚』で
挿入歌として使われていたので、聴いたことのある方も多いはずです。
また、何よりそのドラマでは本作のLP盤が重要な役割を持ったアイテムとして
物語の中にたびたび登場しました。
そのため、ドラマを観た方は本作のジャケットを見ただけでピンと来たはず。
私も以前そのドラマを観ていたので先日店頭で本作を見かけた際、
“あれっ?このジャケはもしや‥‥?”と思い、即買いしてしまいました(笑)
また、今回歌詞をじっくり読んでみて「オールド・ソング」の歌詞が
『成田離婚』のストーリーにマッチしたものだったことをはじめて知りました。
“火の灯ったキャンドル。冷えたグラス。”
“やり直すチャンスが欲しい。
でも、もし僕の思惑だけで彼女の心の扉が開かなかったら、
あの頃の思い出のシングル盤をかけてみよう‥‥。”
“どうして僕らは別れたのか。
あの頃の歌があの頃の記憶を呼び戻してくれたら
彼女は僕とやり直す気になってくれるかもしれない。”
ドラマを観た方なら、二人がマンションを去る最後の夜に
このLPをかけながらグラスを飲み交わす場面がすぐに浮かぶと思います。
「オールド・ソング」1曲のためでも十分買う価値はありますが、
他の曲もそれに負けないほど美しいバラードや、ポップなロックなど聴き所は満載です。
買ってまだ数日ですが、個人的にはボズ・スキャッグスの『シルク・ディグリーズ』と並ぶ、お気に入りのAORアルバムです。
音質も素晴らしいので、買って損はない作品だと思います。おすすめです。
負け犬の遠吠え
どうせお嬢で高級負け犬のくせに、という悪口は別のところで書いたので省くとして、私はそれとは別に、酒井のセンスは信用している。
ここでは、「えらい」と「すごい」について、酒井の眼力の確かさを述べたい。
主婦の価値観は「えらい」であって、働く負け犬の価値観は「すごい」である、と酒井はサラッと言っているが、これを言語化したのは酒井が最初ではないだろうか。
「あの人は、お姑さんが足が悪くて、送り迎えをして」えらい、「子供が難病のうえ、親の面倒までみて」えらい、「えらい」とは主婦に対する最大級の誉め言葉である。
いっぽう、仕事の場で「えらい」が使われる場合は、「あの人は残業100時間に耐えてえらい」とか、「お茶くみを率先してえらい」とか「上司のいじめにもめげずに明るくふるまってえらい」とか、どちらかというと、「がまん」に対して使われる。べつに仕事ができるとかいう能力に対する賛辞ではない。
能力に対する賛辞はやはり、「不況なのにこんなに注文を取ってきてすごい」「あんな気難しい客をなだめてすごい」「こんな短時間で報告書を書き上げてすごい」などになる。
主婦と負け犬は違う価値観で生きているから相容れない、ということを、「えらい」と「すごい」で示した酒井のセンスはやはり「すごい」。
「すごい」の世界から「えらい」の世界へ移住する場合には、「忍耐」を用意してから引っ越さなければいけないのですね。
また、一部のおたく男性の顰蹙を買ったという「売れ残っている男性すべてダメ男そのタイプ分け」であるが、このように細分化までしなくとも、私とてそう思っていた。適齢期には、女性のほうが目をらんらんと光らせて手ぐすねひいていたのだから、売れるものなら売れていないわけがない。
男性というのは、いつも「鑑賞する側」だと思って生きているから、「鑑賞用の陳列棚」に移し変えられた場合は拒否反応が大きく出るものだ。酒井よ、某精神科医のうわごとなど気にするな。
求む! イギリス人男性の同居人
井形さん、久しぶりの恋愛エッセイですね。
私が大好きな「いつかイギリスに暮らすわたし」
「ときどきイギリス暮らし」あたりの話なのかなと
発売前から読むのが楽しみでした。
最近の著書からは想像できないほど女の子の井形さん。
かわいかった〜。
イギリス人彼とのケンカも微笑ましくて。
でも、最後の飛行機のシーンや、その後に彼の部屋を
見に行った時のシーンは我がことのようにショッキング
で深く傷つきました。
今の井形さんの原点を作ってくれた彼。素敵な恋ですね。
できちゃった結婚 DVD-BOX
フィアット500や竹野内豊の派手なスーツ姿、オープニングなどルパン三世をかなり意識している(イタ車好きの竹野内が自分でフィアットを選択、エンドロールでもhitomiの「IS IT YOU ?」にのせて健気に走る)。
たった一度の経験から始まるヒューマンラブコメディ。予期しない妊娠に、次々と問題に巻き込まれる。お互いの気持ちを徐々に確認する姿にラブストーリーらしい感動が味わえる。闖入者(?)や周囲の誤解が楽しく笑える。トラブルに見せる広末の暗い表情につい泣かされるシーンも多いが、ちょっとはにかんだような広末独特の笑顔は素晴らしい。彼女の様々な表情が楽しめ、ファンなら買って損はない。
千葉真一演じるガンコ親父に二人の仲を認めてもらおうと悪戦苦闘するが、千葉がちょっと変な親父(笑える)を演じており見もの。対する竹野内の誠実な姿は男前。
沢村一樹は陽気な産婦人科医役。(特典でわかるが)他のドラマで暗い医者役が多かっただけに、楽しんで演技じている。石田と運命の出会い(?)をするが...。その石田はキャリアOLで就職浪人中の阿部とは10年来の腐れ縁で、破局の危機(?)。片瀬の魔性系セクシーな誘惑に妻夫木が「おじいちゃんの遺言」(笑)で対抗するが、いつのまにか...。
豪華なキャストの魅力が堪能できるラブコメディの佳作。