小学生の時、初めて観た探偵映画がこれでしたのでハードボイルドヒーローがこういった風変わりなアンチヒーローなのに違和感はなく、むしろ後年観たボガート映画に居心地の悪さを感じました。思えばアンチヒーロー全盛の時代に子供時代をおくれてよかったと思います。自己評価の高さが他の評価よりはるかに高いって言うのは恥以外の何ものでもないですからね。今は等身大の自己を知るアンチヒーロー不在の時代なのでしょうか。
渋い、渋い、渋い!おすすめ度
★★★★★
こんなマーロウもありではないか?
猫派のマーロウが犬だらけの街を行く。
象徴がちりばめられ、アメリカ文学の短編を読んでいるようだ。
とぼけたチンピラどもも愛おしく、ラストなど松田優作の「探偵物語」に
影響を与えていると思える。
このころのアルトマンには遊びがあって、ほんとにカッコいいなあ・・・
買うしかない!
おすすめ度 ★★★★★
全般的に言うと初心者向けだと思います
。従来の伝統を引き継ぎつつ、バランスがうまくとれてます。
買って良かったと思います。
概要
ハードボイルド小説で有名な、レイモンド・チャンドラーのフィリップ・マーロウものの一編「長いお別れ」を、アメリカ映画界の反逆児ロバート・アルトマンが監督し、マーロウをエリオット・グールドが演じるという異色作。
深夜にキャットフードを調達すべく外出した私立探偵マーロウ。翌朝彼はメキシコに旅立つ友人テリーを見送った後、突如逮捕されてしまう。妻を殺害したテリーの逃亡を幇助した疑いというが、当のテリーは自殺。独自に捜査を開始するマーロウだが、複雑に入り組んだ事件は、意外な様相を見せる。
ミステリーとアルトマン監督という異種混合は、必ずしも成功してはいない。ストーリーを語ることに比重が置かれがちなタイプの作品は、もとよりアルトマンの得意分野ではないのだ。ところが最初はその風体に違和感を感じるグールドのマーロウが、ハードボイルド世界と絶妙なマッチングを見せて、すこぶる魅力的。ジョン・ウィリアムズの音楽、デイブ・グルーシン・トリオによる男女混声の主題歌も、雰囲気を盛り立てて心地よさこの上なし。チンピラ役で無名時代のアーノルド・シュワルツェネッガーが出演している。(斉藤守彦)